◆AV新法のおかげで意外なメリットが
――セクシー女優として10年間を過ごした武藤さんですが、この10年はいろいろなことがあったのではないでしょうか。武藤:そうですね、一番影響が大きかったのは、やっぱりAV新法ですかね。撮影までの契約などが大変になりましたし。お仕事がなくなった女の子も多かったみたいですしね。でも私にとって、AV新法は良かったと思う点もあるんですよ。
――具体的にはどのような点ですか?
武藤:AV新法ができる以前は、急にお仕事が入ってしまうことも少なくなかったんです。「体調を崩してしまった女の子の代役」みたいに。でもAV新法ができて、急なお仕事が入らなくなった点は、個人的には助かりました。子どもと過ごす時間を大切にしたいので、急なお仕事は避けたいんです。プチ整形のダウンタイム、回復期間もあるので、スケジュールが組みやすくなりましたし。自分のペースでお仕事ができるようになりましたね。
――なるほど。
武藤:ただ、性病検査が厳しくなったのは、いいことでもあるんですけど……ちょっと最近、大変だったので(笑)。
◆梅毒の擬陽性で一時期引退も考えた

武藤:擬陽性自体は、体調や肝臓とか腎臓の状態の影響で、出てしまうことはあるらしいんです。ただ擬陽性が出てしまうと、当然作品に出演するわけにはいきません。プライベートでも心当たりはなかったし、共演した男優さんもなにもない、私もなにも症状が出ない。でも数値だけは陽性で出てしまうのは、やっぱり精神的にツラかったです。
――結局、感染していないことが判明するまで、1か月ほどの時間が必要だったようですね。
武藤:調べている間、ずっとモヤモヤしてメンタルもやられました。お仕事を再開できて、本当に良かったです。
――でもそのことを、わざわざSNSで発信した理由はなぜですか?
武藤:なにが悪いかって言えば、梅毒に対する知識がなく、性病検査も受けず、梅毒を流行させてしまっている人だよなと。実際、一般の人は性病検査なんてほとんど受けないじゃないですか。だから「梅毒ってこんなに大変なんだよ」って、みんなに知ってほしいと思ったんです。それなりに読んではもらえたんですが、以前、「奇跡の42歳」でバズったときよりはやっぱり反応が少なくて、そこは少し残念でした。でもひとりでも梅毒の怖さを知ってくれれば、それで良かったかな、とは思っています。

