◆衝撃の一言「妊娠しちゃった」

「ある日、美咲さんから『ちょっと話したいことがある』って呼び出されたんです。いつもは僕から誘うばかりで、向こうから誘われることなんてなかったので、『とうとう僕のことを一番好きだと気付いたのか!?』なんて期待してしまっていましたが、そんな僕がバカでした。ファミレスで落ち合った美咲さんは深刻そうな顔で『妊娠しちゃったの』と一言。
一瞬なにを言っているのか理解できませんでした。僕は避妊具を使って完璧に避妊していたし、誠実彼氏もいつもきちんと避妊していると言っていたので、残るは……。もちろん僕や彼氏が父親という可能性もゼロではないですが、美咲さんの反応を見る限り、彼女自身は思い当たる日があり、もう誰が相手か確信していたようです」
◆「堕ろすとき病院についてきてほしいの」
美咲さんに“産む”という選択肢はなかったようです。「僕は、OBにも妊娠したことを相談したのかと聞くと、彼女はうつむきながら『あの人には言えない』と。美咲さんはそれ以上語りませんでしたが、その男に妊娠したことを伝えると、めんどくさがられて関係を切られて、もう会えなくなることをおそれているんだなとわかりました。
冷静な今になって振り返ると、美咲さんって救いようのないほど自業自得なアホだなと思いますが、そのときの僕は彼女の不安に心から共感してしまっていました。そんな僕に付け込むように美咲さんはこう言ったんです。『堕ろすとき病院についてきてほしいの』って。彼女が僕を呼び出した本当の目的はこれだったんですよ……」

