親の介護はいつからいくら必要になる?費用と準備の現実をFPが解説

今回は介護と費用についてのご相談です。なかなかオープンにしにくい話題ですが、気になる人も多いのではないでしょうか。ぜひ「我が家ならどうするか?」と置き換えて、一緒に考えてみてください。

30代女性からの相談

70代の両親にかかる今後の介護費用について相談です。まだ両親ともに動ける体ではありますが、年々衰えを感じています。現在、両親は実家で夫婦2人暮らしです。もしどちらかが介護施設への入居が必要になった場合、介護費用は何にいくら位かかるものなのでしょうか?利用できる補助金制度などがあれば知りたいです。

また、介護レベルによって受けられるサービスが変わり、要介護認定で認知症の診断を受けると、相続などの手続きに支障が出ると聞きました。他にも「〇〇をすると△△ができなくなる」といったケースはあるのでしょうか?

両親の介護とお金周りのことで後悔しないために、今からやるべきことと、その優先順位を教えていただきたいです。

1.介護にかかる費用の全体像

グラフの入った資料と車いすの小物 【画像出典元】「stock.adobe.com/smile」

介護に必要な費用は「在宅介護」か「施設介護」かで大きく異なります。以下の金額はあくまで目安となり、個人差が大きい点にご注意ください。

「在宅介護」の場合

ご両親が自宅で暮らし続ける場合、主に以下の費用が発生します。

主な費用項目
・介護サービス利用料:訪問介護、デイサービス、福祉用具レンタルなど
・医療費:通院、訪問診療、薬代など
・住宅改修費:手すりの設置、段差解消、トイレ改修など
・日常生活費:おむつ代、介護食、見守りサービスなど

介護保険を利用した場合、サービス費用の自己負担は原則1割(所得に応じて2~3割)です。要介護度によって利用できるサービスの上限額が決まっており、たとえば要介護3の場合は、月額約27万円分のサービスまで保険適用となります。よって、1割負担の方なら自己負担は約2.7万円です。

ただし、この金額はあくまで「介護サービス利用料」だけです。実際にはこれに医療費や日用品費などが加わるため、在宅介護の月額費用は平均5~8万円程度と言われています。

「施設介護」の場合

施設に入居する場合は、施設の種類によって費用が大きく異なります。

特別養護老人ホーム(特養)
・特徴:公的施設で費用が比較的安い
・入居一時金はなし
・月額利用料:7~15万円程度(居室タイプや所得により変動)
・要介護度3以上が原則
・人気が高いため、入居待ち期間が長いケースが多い

介護老人保健施設(老健)
・特徴:リハビリ目的の施設で、在宅復帰を目指す
・入居一時金はなし
・月額利用料:8~15万円程度
・要支援1から対応
・長期入所には向かない(原則3ヶ月ごとに在宅復帰の可否を判断)

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅
・特徴:民間施設で選択肢が多い
・入居一時金:0~数千万円
・月額利用料:15~30万円程度(施設によって幅が大きい)
・施設によっては要介護認定を受けていなくても可能

グループホーム
・特徴:認知症の方向けの小規模施設
・入居一時金は施設による
・月額利用料:12~20万円程度
・要支援1から対応

このように施設介護では、施設の種類で入居条件の要介護度や費用が変わります。特養や老健は10~15万円程度が多い一方、有料老人ホームは15~30万円台になるケースも一般的です。どの施設を選ぶかによって、入居一時金も含めて必要な金額が大きく変わります。

配信元: mymo

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