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暴露系インフルエンサーによる暴力動画拡散でいじめ「陰湿化」の可能性 「痕跡消去型」や「なりすまし」に専門家懸念、対策も提言

今後のいじめはより陰湿に...可能性は「極めて高い」

暴露系インフルエンサーなどによる動画などの拡散に頼る解決方法が広がれば、今後、いじめの手法は証拠が残りにくいより陰湿なものにシフトしていく可能性について、栗本氏は「極めて高いと考えられます」との見方を示している。

「暴露系インフルエンサーの介入や、SNSでの炎上リスクが認知されることで、加害者側は『証拠(動画やメッセージ)を残すことのリスク』を学習します。その結果、いじめがなくなるのではなく、『カメラに映らない、証拠が残らない方法』へと進化・潜伏化していくことが懸念されます」

また、デジタル技術を悪用した「痕跡消去型」いじめにも警鐘を鳴らす。「SNSの機能を逆手に取り、後から検証できない形」で攻撃を行ういじめの手法だという。

特に、「『なりすまし』による自作自演」には注意が必要とした。「なりすまし」による自作自演は、「被害者の名前でアカウントを作り、わざと問題のある投稿を繰り返させ、被害者を『加害者』や『問題児』に仕立て上げる(証拠上、被害者が悪く見えるように工作する)」ものだと説明した。

学校には「助けてもらえない」...「絶望感」から暴露系インフルエンサーに

それでは、いじめに悩む子どもたちが、暴露系インフルエンサーに頼らなくても良い環境を作るためには、どうすればよいのだろうか。

栗本氏は、いじめに悩む子どもたちが暴露系インフルエンサーに頼る最大の理由は、「『既存のシステム(学校、教育委員会、警察)を信頼できず、そこでは助けてもらえない』という絶望感にあります」と指摘。栗本氏は3つの観点から、こうした不信感を払拭し、子どもたちが安全に救われるために必要な仕組みを上げた。

1つ目は、「『学校の自浄作用』に頼らない第三者機関の常設化」だ。栗本氏は、「現在のいじめ対応の弱点は、学校が『調査者』でありながら『責任者』でもあるという構造にあります」と指摘し、「不都合な事実を隠蔽したくなる動機を排除する仕組みが必要です」とした。

例えば、「いじめの疑いが生じた段階で、教育委員会からも独立した弁護士、公認心理師、元警察官らによる調査チームが自動的に介入する仕組み」などだ。また、「暴行、脅迫、窃盗(物の破壊)などの犯罪行為については、学校の判断を待たず即座に警察や法務局と連携するフローを標準化」することも提案した。

2つ目に、「インフルエンサー以上の『スピード』と『秘匿性』を持つ相談窓口」が必要だとした。栗本氏は、「インフルエンサーが選ばれるのは、DM一本で連絡でき、すぐに反応が返ってくる『タイパ(タイムパフォーマンス)』の良さもあります」といい、「公的な相談窓口もこの利便性を超える必要があります」とした。

栗本氏は、子どもたちが普段使いしているUIでの相談環境として「24時間対応の匿名SNS相談アプリ」を提案。「証拠のスクリーンショットや動画を即座にアップロードでき、専門家がリアルタイムでアドバイスを行う」ことが必要だとした。

また、証拠保全の法的サポートとして、「被害者が集めたSNSのログなどを、法的に有効な証拠として整理するのを手伝う『デジタル弁護士』のような存在を、無料で利用できるようにする」仕組みも挙げた。

3つ目に、「被害者・加害者への『実効性のある』アプローチ」が必要だと指摘。「暴露系インフルエンサーは『社会的制裁(晒し)』を与えますが、これは被害者の安全を保障しません。法と教育に基づいた実効性が必要です」とした。

例えば、いじめが確認された場合、被害者ではなく加害者に対し積極的に出席を停止の対応を取るなどだ。栗本氏は「加害者の通学を制限し、別室登校やオンライン授業に切り替える。これにより『被害者が損をする』現状を変える」と説明した。

配信元: J-CASTニュース

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