ドングリも楽しめる常緑樹「シラカシ」 シンボルツリーに選ぶなら知っておきたい“植えてからの12カ月”

ドングリも楽しめる常緑樹「シラカシ」 シンボルツリーに選ぶなら知っておきたい“植えてからの12カ月”

シラカシの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4〜5月
植え付け:5月頃
肥料:2月頃
剪定:3月〜4月中旬、6月〜7月中旬、9月頃

シラカシの栽培環境

シラカシ
Vipul1989/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日当たり、風通しのよい場所が最適です。半日陰の場所でも生育しますが、あまりに暗い場所では生育が悪くなります。

【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。

【置き場所】水はけ、水もちがよく、腐植質に富んだふかふかとした土壌を好みます。大きくなりやすいので、スペースを確保して植えるとよいでしょう。

耐寒性・耐暑性

カシ類の中でも耐寒性が強く、栽培適地は東北から九州にかけて。ただし、若い苗木は寒さにより枯れてしまうこともあるので注意しましょう。

シラカシの育て方のポイント

用土

土
blueeyes/Shutterstock.com

【地植え】

植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50㎝程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土、堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質などの水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良し、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

水やり

水やり
Akin Ozcan/Shutterstock.com

水やりの際は、木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって木が弱ってしまうので、朝か夕の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。

【地植え】

植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は水やりをして補いましょう。

【鉢植え】

日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。また、枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。

肥料

肥料
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【地植え・鉢植えともに】

シラカシは生育旺盛に育つので、肥料はほとんど必要ありません。しかし、苗木がまだ幼い場合には、生育期に入る少し前の2月頃に与えます。有機質肥料を株元から少し離れた周囲にまいて、スコップで軽く耕して土に馴染ませておきましょう。

注意する病害虫

カイガラムシ
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【病気】

シラカシに発生しやすい病気は、うどんこ病やすす病などです。

うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢などに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発生しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。

すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆って見た目が悪いだけでなく、光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因ですす病が発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば、剪定して日当たり、風通しをよくして管理します。

【害虫】

シラカシに発生しやすい害虫は、アブラムシやカイガラムシなどです。

アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。

カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。

シラカシの詳しい育て方

苗木の選び方

株元がしっかりして、ぐらつきがないものを選びます。また、葉にしおれや変色、病害虫の痕などがなく、色つやのよいものがよいでしょう。

植え付け

土づくり
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シラカシの植え付け・植え替えの適期は梅雨入り前の5月頃です。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、苗木の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根を傷つけないように植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。

シラカシは移植を嫌うため、栽培適地で地植えにする分には、健全に育っていれば植え替える必要はありません。

【鉢植え】

鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3㎝下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から水が流れ出すまで、十分に水を与えます。

鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えましょう。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から木を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を整理して小さくし、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、あまり根をいじらずに植え替えてください。

剪定

剪定
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シラカシの剪定適期は3月〜4月中旬か6月〜7月中旬、9月頃です。

【自然樹形の剪定】

シラカシの自然な樹形を楽しむ場合は、透かし剪定や切り戻し剪定を中心に行います。まず、幹が先端で複数出ている場合は、1本のみ残してほかは切り取りましょう。次に勢いよく伸びすぎている徒長枝、垂直に伸びる立ち枝、ほかの枝に絡んでいるふところ枝、下向きに伸びている下がり枝、内側に向かって伸びている枝、株元から伸びているひこばえなどを切り取ります。次に込み合いすぎている部分があれば、適宜透かすように剪定し、風通しをよくします。また、だいたいのアウトラインを決めて、はみ出している枝があれば、分岐部まで遡って切り取りましょう。

【生け垣の剪定】

生け垣にしている場合は、年に1回の剪定では枝が硬くなって作業しづらくなるので、6月〜7月中旬、9月頃の年に2回は行うようにしましょう。

まず、高さを決めて先端を刈り込みバサミでカットします。太くて切れない枝は剪定バサミで切り取るとよいでしょう。次に、側面のアウトラインを決めて、はみ出している枝をカットしていき、生け垣の形を整えます。

増やし方

シラカシ
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シラカシはドングリを播いて増やすことができます。乾燥すると発芽率が低下するので、拾ったドングリをすぐに播く取り播きにするとよいでしょう。すぐに播かない場合は、湿らせた砂の中に貯蔵して春に播きます。

丈夫で育ちやすいシラカシを庭木として栽培しよう

シラカシ
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生育スピードが速くのびのびと枝葉を茂らせるシラカシは、敷地の広い庭などで存在感を発揮する庭木です。自然な樹形が美しく、秋にはドングリをつける姿も愛らしいシラカシを、庭木として取り入れてはいかがでしょうか。

Credit 文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!

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