◆日本をつくりあげているのは“推しオジ”たち
![中年社員は[推され力]が10割](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2026/1/1768461454334_vm9ln0v1zt.jpg?maxwidth=800)
「日本の歴史上、功成り名を遂げた傑物は、ほぼ全員が周囲から推されて権力や地位を得ている。つまり、“推しオジ”ばかり(笑)。一方、欧州や中国では戦争に勝った者が新しい王朝を立て、権力者となってきた。会社員に置き換えれば、『オレが! オレが!』と実績を上げ、競争に勝った人が出世するようなもの。さかのぼれば日本では、初代の神武天皇が日本人同士が争い、殺し合っていたのをやめさせて、一つの家族のようにまとめようと日本を建国した。古代から戦争で功績を上げたというだけで人々の信認を得られる文化は、日本にはないのです」
◆日本では推されないと権力者になれない!?
こうした推しの文化や思想は、武家政権になっても変わらなかったという。「日本では天皇に信認されて初めて国民の納得が得られ、『やっぱりこの人がリーダーだよね』と推されることができる。確かに、戦に強いのは武家が権力者になる大きな条件の一つですが、天皇に認められ、国民から推されないことには政権を取れない。だから、天皇を倒すための戦争は一度も起きなかった」
武将たちが武勲を競い合い、下克上によって地位を上げた群雄割拠の戦国時代でも日本特有の推し文化が揺らぐことはなかった。
「独裁者のイメージが強い織田信長でさえ自分の力だけでのし上がったのではなく、正親町天皇が引き上げた側面も強い。室町幕府が衰退し、足利将軍への信認が失墜するなか、久しぶりに天皇が目をかけたのが信長だった。それは、信長に『この男、何かしそう』という期待感や空気感があったから。この特徴は、豊臣秀吉、徳川家康にも共通する。歴史に学べば、“推しオジ”になる第1の条件は、実績や数字より、何かやってくれそうな空気感を纏うことです」

