◆漫画キャラは心情がわかるから推される
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「世の多くのオジさんは『オレと距離を取れ』という態度が多いですが、推しオジになる初手は、アイドルのように『好きになってOK』というサインを発信することです」
そう話すのは、筋金入りのアイドルファンとして知られ、東京大学大学院で推し活研究をするニッポン放送アナウンサーの吉田尚記氏。「マンガ大賞」発起人でもある彼に推しオジ的なキャラを尋ねると、「『孤独のグルメ』の井之頭五郎でしょうね」と即答した。
「ただし、五郎は漫画だから“推しオジ”になり得ています。黙食で言葉を発さないのに、漫画では心の中がすべて明らかになっているから推されるのです。自分の気持ちや思いを発信しない人が好かれることはない。だから、推しオジになるには自分の心情を表現することが必須なんです」
その表現として、吉田氏はラブブ(人気のぬいぐるみ)を鞄につけているという。
「共演者のアイドルの女のコから面白いからと渡されてつけているのですが、ラブブを持ち歩いていると、『なんで?』と聞かれるので、接点を持つきっかけになる。だから好きなアニメやアイドルがいるなら、会社のデスクにアクリルスタンドを置いてみましょう。『好き』を勝手にアピールしてくれます」
肝心なのは、あくまで「好きなもの」をアピールすることだ。
「オジさんは何かを表現するときに『○○が嫌い』と言いがちですが、それはNGワード。そもそも好きとは不合理な感情で、何かを好きな状態の人には隙ができます。そして、隙がない人は好かれません。なぜなら、その人に隙間がなければ、推したい人が入っていく余地がないからです」
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◆レジェンド級の推しオジキャラの共通点
また、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両さんや、『釣りバカ日誌』のハマちゃんなどレジェンド級の推しオジキャラには、「アイツだからしょうがない」と思わせるという共通点があるという。「あれぞまさに、『欠点も含めて愛される』という推しの最終形態です。他の人がやったら問題だけど免罪される。なぜそうなるのかと言うと、ラクをするだけでなく何かしらの犠牲を払っているから。両さんはお金にはすごく汚いのに女性の扱いがすごくきれいだし、ハマちゃんも釣りのために仕事をサボるけど、人情家で愛妻家。だから彼らは欠点も含めて推されるのです」
吉田氏によると「推しとモテは違い、能力やスペックが問われることは稀」だという。
「むしろ、『あの欠点もいいよね』と思われているのが、推されている状態です。だから、欠点を隠さずに、むしろ武器にすべき。足が臭いのが悩みなら、『俺、めっちゃ消臭スプレー使ってるよ』くらい言ったほうがいいんです」
歴史と漫画キャラに学び、推しオジを目指すべし。
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皇學館大学非常勤講師。’06年、『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で山本七平賞受賞。’21年、正論新風賞受賞。著書多数
【ニッポン放送アナウンサー 吉田尚記氏】
漫画、アニメ、アイドルに精通し、VTuberとしても活動。’25年より東京大学大学院で「推し活とウェルビーイング」について研究中
※週刊SPA!1月13日・20日合併号より
取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/サダ
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