3.壁にドアをつけるリフォームの注意点
壁にドアを新設する際は、穴を開けるだけでなく、建物の構造や権利関係に関わる以下のような注意点があります。
ドアをつけられない壁もある
電気配線が通っている壁は追加費用がかかる
賃貸の場合はリフォームの許可が必要になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.ドアをつけられない壁もある
建物を支えている壁は穴を開けると耐震強度が低下するため、ドアを設置できません。たとえば、以下のような壁が挙げられます。
建物の耐震性を支えている耐力壁(たいりょくへき)
斜めの補強材である筋交い(すじかい)が入っている壁
マンションの構造体であるコンクリート壁
ツーバイフォー(2×4)工法の耐力壁
誤って切断してしまうと、住まいの安全性を損なう可能性があります。リフォーム会社に現地調査を依頼する際は建物の図面を用意しておき、ドアを設置できる壁かどうかを正確に診断してもらいましょう。
3-2.電気配線が通っている壁は追加費用がかかる
設置したい壁の内部に電気配線が通っている場合、追加の工事費用が発生します。壁のなかにはスイッチやコンセントなどにつながる配線が張り巡らされており、開口作業の際に移設させなければならないからです。
電気工事が必要になる場合、扉の取り付け費用や壁の開口費用とは別に、1.5~3万円程度の追加コストがかかると考えておきましょう。ドアをつけたい壁にコンセントやスイッチパネルがある場合は、移設費用を見積もりに含めてもらうと資金計画がスムーズに進みます。
3-3.賃貸の場合はリフォームの許可が必要になる
賃貸物件で壁にドアを新設する場合、オーナーや管理会社の許可を得なければなりません。壁をくり抜くような工事は建物の価値を左右するため、独断で進めると高額な修復費用を請求されるおそれがあります。
DIYが許可されている物件であっても、構造に関わる工事を行う際は承認が必要なケースが一般的です。
壁にドアをつけたい場合は、賃貸契約書の内容を再確認したうえで、オーナーや管理会社へ相談してください。
4.DIYで壁にドアをつける方法
DIYで壁にドアを設置する場合、大まかには以下の手順で進めます。壁の解体から枠の設置まで、正確な作業が求められます。
下地センサーで壁内の柱や配線の位置を特定する
ドアを設置する場所にペンやテープで印をつける
石膏ボードをノコギリでていねいに切り取る
壁の中に隠れている不要な木材を撤去する
ドア枠を支えるための新しい木材を下地として組み込む
水平器を使い、傾きがないことを確認しながらドア枠をはめ込む
枠をビスで固定する
ドア本体を取り付ける
隙間の補修やクロス貼りなどの仕上げを行う
一見するとシンプルな工程に見えますが、ミリ単位の精度で作業しなければなりません。また、建物を支えている部分を誤って切断しないように、建物の構造を理解しておく必要もあります。
ドアを新設する際は業者に依頼するのがおすすめ
DIYでの壁の開口や建具の設置には、以下のようなリスクが伴います。
耐力壁や筋交いを傷つけ、家の耐震性を下げてしまうおそれがある
垂直・水平が数ミリ狂うだけで、ドアがうまく開閉できなくなる
石膏ボードの粉塵が家中に舞い散る
大量の廃材処分に手間と費用がかかる
作業に失敗した場合、業者に手直しを頼むと、最初から依頼するよりも高額な費用がかかる可能性があります。仕上がりの美しさと住まいの安全を優先するなら、プロに任せるのがおすすめです。

