格安チェーンの台頭と「連邦制経営」の限界?
イオンが今回の大規模再編に踏み切った背景には、格安スーパーの台頭がある。
神奈川県を拠点として関東を商圏としてきたオーケーは、関西進出を加速させている。2026年度には大阪府に7店舗を出店する計画だ。
また、九州に地盤を持つトライアルホールディングスは2025年7月に西友を完全子会社化(買収額約3800億円)し、首都圏への本格進出を果たした。
これまでイオンは、各地域の傘下企業に自主性を持たせる「連邦制経営」を採用してきたが、格安チェーンとの競争激化により、エリア別の統合と共同調達・システム共通化を進める方針に転換したとみられる。
若年層取り込みと人材確保への取り組み
イオンは、デジタル化と売り場改革も並行して進めている。
イオンは「イオンお買物アプリ」など売上増に向けたアプリ活用施策を積極的に展開しており、アプリ会員数は1400万超にも上る。また、ヘルス&ビューティーケア売り場「グラムビューティーク」のリニューアルを進めるなど、若年層の取り込みに向けた売り場改革も進めている。
人材確保の面では、2023年2月に非正規社員の待遇を正社員並みにする改革を発表し、話題となった。今後の国内スーパーマーケット市場で勝敗を分けるのは、価格競争力だけではない。店舗立地、デジタル化、そして「お客さまに選ばれる理由」の創出が鍵を握る。
イオンの大規模再編は、その第一歩にすぎない。格安チェーンとの競争がいっそう激しくなる中、各社の戦略がどう展開していくのか、注目が集まる。