ふくらはぎが血流と心臓の負担に与える影響
ふくらはぎの筋肉が「第二の心臓」と呼ばれるのは、歩いたりしてふくらはぎを動かすと血液循環が促進されるからです。
心臓が全身に血液を送り出すのに対し、ふくらはぎの筋ポンプは下半身から心臓へ血液を送り返す働きを担っています。
人が立った姿勢をとると、重力で下半身に血液がたまりがちですが、ふくらはぎの筋肉が収縮すると静脈の弁(血液の逆流を防ぐ弁)が開いて血液を上向きに押し出し、弛緩すると弁が閉じて血液の逆流を防ぎます。
この作用によって、心臓へ血液が戻りやすくなります。
血液がしっかり戻ると、心臓は無理なく血液を送り出せます。逆に戻りが悪いと、何度も強く拍動しなければならず、心臓に負担がかかります。
これが心不全につながります。ですから、心臓にちゃんと血液が戻ってくることがとても大切なのです。その大切な役割をふくらはぎが担っていると考えてください。
ふくらはぎの衰えが、体の不調につながることも
2020年の論文では、心臓の働きが低下していて、さらに、ふくらはぎの筋ポンプ作用が悪い人は、5年後、10年後、15年後の死亡率が高いと報告されています。
また、定期的な運動によって、ふくらはぎの筋ポンプ機能と脚の血流が向上することも報告されています。
さらに、ふくらはぎの筋ポンプが弱い人は、立ちくらみ(起立性低血圧)が起きやすいこともわかっています。筋ポンプが不活発だと急に立ち上がった際に、脳への血流が不足し、めまいや失神を起こすことがあります。
逆に、足踏みやつま先立ち運動で筋ポンプを作動させると、急な血圧低下を防ぎ、脳への血流を保つ効果があります(これは脳貧血予防の体操としても推奨されています)

