◆一体どこの何なんだ?
それは、「資さんでしか食べられないから」である。大根やたまごなら、どこでだって食べられる。しかし、大事なのは牛すじだ。15年ほど東京に住んでいて思うのだが、「資さんで食べるあの透明な牛すじは、一体どこの何なんだ?」ということである。
プルプルでムチムチの食感……。この牛すじを他店で食べたことがない。東京で見る牛すじといえば、だいたい茶色く煮込まれているものだ。しかし、資さんの牛すじは透明なのだ。毎回「なんで?」と思う。
他店で牛すじを食べるたびにあの牛すじを思い出してしまい、結果的に資さんのおでん欲が高まってしまうのだ。もちろん、値段も安いし、3本とも牛すじでもよかったかもしれない。しかし、それでは中庸がない。
まずは大根で出汁を味わい、たまごで食感を楽しみ、最後にカラシで真っ黄色になった牛すじを頬張る……。それが至高である。これだけ食べればお腹も満たされるだけではなく、脳もシャキッとするが、1時間以内にめちゃくちゃ眠くなる。これが血糖値スパイクか。
やはり、腹一杯おいしいものを食べるのは最高だ。でも、こんなことばかりしていると、教育入院の日が近い。
【今回の摂取カロリー:1563kcal】
<TEXT/千駄木雄大>
―[「チェーン飯」を2000円で爆食い]―
【千駄木雄大】
編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある

