食通な大人たちが集う荒木町があり、近年ますます注目を集める四谷三丁目エリア。その盛り上がりを象徴する存在として、フレンチの“ミタニ”の跡地に誕生したのが『新楽記』だ。四谷三丁目の美食文化は、この店によってどんな進化を遂げるのか。
“ミタニ”跡地が復活の舞台。四谷三丁目の美食文化がこの店によって継承された
『新楽記』の新たな舞台はフレンチの『レスプリ・ミタニ ア ゲタリ』の跡地。その前もフレンチで『メゾン・カシュカシュ』。古くからのワイン好き、フレンチ好きがここに集った
かねてから荒木町など食通な大人たちの集う場所として知られる四谷エリア。新店も続々誕生し、その盛り上がりの真打のごとく今年1月に誕生したのが、『新楽記』だ。
広東料理とナチュラルワインで食通たちを虜にしながらも、2019年に閉店した外苑前『楽記』の復活である。
プロデューサーは香港渡航200回を超えるフォトグラファーの菊地和男さん。
「クロスのないカジュアルな店だけれど、ナプキンは紙ではなく布に」と、オーナーの小粋な心遣いを感じられる店内。天井は工業資材のような亜鉛メッキの板がいいポイントに
香港らしいネオン管の看板の先は、前店より広いコンクリート打ちっぱなしの空間で、木の家具が並ぶ。
客席のすぐ隣にあるオープンキッチン。スパイスや吊るされた焼き物がずらりと並び、本場の雰囲気だ。右側には香港製の明炉(焼き窯)が見え、焼き物が火入れされていく
訪れた全員が頼んだはずの広東式焼き物も健在。
皮付きチャーシューや鴨をつまみにオレンジワインといったスタートを再び楽しめる。
「上海蟹の雄雌食べ比べ」は1セット単品(¥9,000~)とコース(¥14,000~)があり、コースでは金華ハムで出汁をとったシャンタンに浸した野菜が前菜となる。前菜単品¥2,800。
名物の「焼き物五種盛り」もコースに含まれる。右上から時計回りに、金銭鶏、豚トロ、皮付き焼豚、蜜汁焼豚、鴨。
単品1名分¥2,000(2名~)。
上海ガニは雄の方が少しだけ大きい。12月を過ぎると雄の白子が発達してぐっとリッチな味わいになっていく。雌は10~11月が旬とされ、上の写真のような濃厚なオレンジの内子とカニ味噌を堪能できる
季節感も意識し、新天地で新たに展開するのは「上海蟹の雄雌食べ比べ」だ。「大きい方が美味しい」と菊地さんは言い、通常140gから出回る上海ガニを200g以上のもののみ入荷する。
蒸したてのカニが登場したら、かぶりつくも啜るもフリースタイル。「雌の卵が最高!」なんて言った次に「いや、雄の白子もたまらない!」という会話が飛び交う。
ナチュラルワインの白がその味わいを引き立てるのは言わずもがな。カニの深い旨みに果実の優しい香りが重なる。その一瞬を知るのは、最旬の台湾料理店を体験した大人のみだ。
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