18歳は「成人」、親の同意がなくても契約できるというリスク
成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことにより、18歳は法的に「成人」です。「まだ子ども」という感覚のままでは、もう守れない時代になっています。
親の同意がなくても、クレジット契約や高額サービスの契約を自分の判断で結ぶことができます。かつては、20歳未満が親の同意なく結んだ契約は「未成年者取消権」によって取り消すことができました。しかし現在は、18歳になると一度結んだ契約は原則として「自己責任」として扱われ、保護(未成年者取消権)はなくなります。
この状況を悪用し、社会経験が少ない新成人をターゲットに高額契約や借金を勧める悪質な業者も少なくないため、より一層の注意が必要です。
特にエステや美容医療、脱毛契約は、
・その場で判断を迫られる
・分割払いで金額感が麻痺しやすい
・専門用語が多く、内容が分かりにくい
という特徴があり、成人したばかりの若者が狙われやすい分野です。そして何より重要なのは、成人後は「知らなかった」「若かった」という理由が通用しないという現実です。一度結んだ契約は、重い責任として本人にのしかかります。
「奨学金も借りているのに、これ以上借金を背負ってどうするの……」
怒りよりも、将来への不安が美智子さんの胸を締めつけました。
救いとなったのは…?「いち早く行動すること」の重要性
なんとか契約を取り消せないか。そう思った美智子さんは、結衣さんから送られてきた契約書の画像を確認しました。すると幸いなことに、契約日からまだ3日目。クーリング・オフの対象期間でした。
エステ契約は「特定継続的役務提供等契約」に該当し、契約締結日を含めて8日以内に書面または電磁的記録で事業者に対して解除の意思を伝えることで、無条件で解約が可能です。エステのコースの契約に伴い購入させられた化粧品や美容器具も、クーリング・オフの対象に含まれます。
「もし、これが数週間後だったら」 「もし、内容をよく分からないまま放置していたら」―― そう思うと、美智子さんは背筋が寒くなりました。
美智子さんは、結衣さんとビデオ通話でじっくりと話し合いました。叱り飛ばしたい気持ちを抑え、自分がどれほど苦労して学費を捻出しているか、そして「契約」という行為がどれほど重い責任を伴うのかを伝えました。
結衣さんは泣きながら謝り、自らハガキを書いてクーリング・オフの通知を出しました。数日後、契約解除が認められ、家庭は辛うじて破綻を免れました。
もし個人での交渉が難しい場合や、相手業者が「開封したから無理だ」などと強弁してくるなど困った時には、近くの消費生活センター等に相談することで、専門の相談員から助言を受けることができます。消費者ホットライン「188」への電話や、相談専用フォーム等からも相談可能です。
