



ここからは、今回漫画の原作となった記事をお届けする。
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サービス業界で働いている人たちにとって、傲慢な客ほど嫌なものはないだろう。コンビニで長く働いてきた筆者。辞めていた時期もあるが、現在はライター業の傍ら、知り合いの店長に「人手不足」を理由に頼まれ、空いた時間だけ手伝う生活をしている。

◆客がいきなりキレる理由
筆者が働く店でも女性のスタッフしかいない昼の時間帯に、理不尽なクレームや暴言を吐く年配客がいる。男性よりも女性のスタッフのほうが絡まれやすいようだ。いきなり怒鳴られた側の気持ちを考えてほしい。その声に驚き、恐怖を感じる。気の弱い人はトラウマになってしまうに違いない。なかには侮辱と感じて腹が立ち、言い返すスタッフもいるだろう。しかし、女性のスタッフの場合は、暴言を吐いても言い返してこないと思われているのだろうか。
そもそも、なぜ客がキレるのかといえば、たいていは「自分の伝えたいことが相手に伝わらない」からだ。
スタッフと客はタバコの銘柄や番号、支払い方法、レジ袋の有無などのコミュニケーションが必要なわけだが、ただでさえ3割ぐらいの人が声がちいさくて何を言っているのかわからない。そのうえ、最近はマスクで口元が見えず、飛沫防止シートで声がこもって余計に理解できない。
◆店内に響き渡る怒声
忙しい時間帯だった。レジはふたつあり、筆者と店長がやっていた。店長はタバコの番号が聞き取れなかったのだろう。「すいません、もう一度言ってください」
よくあることだ。しかし、年配客が叫ぶような声で「30番!」。
筆者はその声量にびっくりしたが、それ以上に驚いたのは店長が「30番ですね! わかりました!」と店内に響き渡るほどの大声で言い返したことだ。
忙しかったのでその様子を見ている余裕はなかったが、客が引いてから店長にたずねる。
「マジで頭にきたよ、いきなり怒鳴るような大声だすことないだろ。だから同じように言い返した。相手は何も言わずに帰っていったよ」

