◆「飛び道具」に託した、売れるための覚悟

坂井宣大:車からですね。
車太郎:彼は、それまで自分が関わってこなかった圧倒的陽キャなタイプ。今までと違う可能性が見えるかなと思いました。
ーー声をかけられた坂井さんは最初、どんな気持ちでしたか?
坂井宣大:最初は断ったんですよ。そこから、1年後くらいに改めて熱量高く誘ってくれたので、物は試しでやってみることにしました。
ーー「車いすの相方」ということは、武器にもなりますがネタとして制約にもなりそうです。その点はどう思っていましたか?
坂井宣大:確かにそうですよね。ただ、僕もそれまでに組んだコンビやトリオがなかなかうまくいかず。もう普通のやり方で売れるのは無理だと思っていて。このくらいの飛び道具に頼らないとダメかも……と思って組みました。
◆「笑っていい」を作る。空気を変える言葉選び
ーーネタはどちらが作っていらっしゃるんですか?車太郎:最初は僕がざっくり作ったものを持っていって、相談しながら詰めていきますね。
ーー初見のお客さんだと、「笑っていいのかな?」という空気になることもありませんか?
車太郎:めちゃくちゃあります。つかみの調整は念入りにやっていますよ。
ーー今年のM-1準々決勝の動画も上がっていますが、冒頭で車さんが「大縄跳びをやりたい」というのに対し、坂井さんが逡巡しながら気まずそうにする。そこに車さんが「お前にできるわけないって言えよ!」と叫んでから、会場も「笑っていいんだ」になった感じがありました。
車太郎:笑っていい空気感もそうですし、まず「こいつ面白いやつなんだ」と認識してもらわないといけないので、言葉選びも言い方もかなり考えますね。

