◆実は稀有な名湯。自らの手で修繕も

あべさんが続ける。
「6畳部屋を8部屋ほど設けたいですね。あと、家族風呂を作ったり、カフェの営業もやっていきたい。さらには、百沢の温泉水を使った化粧水や石鹼を売り出して、『ハッピィー百沢温泉』の認知度を全国的に広げていきたいと思っています。百沢温泉は、青森県を代表する岩木山のパワーを存分に味わえるところ。いろんなハッピィーを全国に発信していきたいんです」
実際、百沢温泉は県内の数ある温泉のなかでも稀有な存在のひとつのようだ。青森県の温泉に詳しい温泉ソムリエの鎌田祥史氏は、次のように語る。
「津軽地方は塩分の多い温泉が多いのですが、百沢温泉はそれに加えてマグネシウムやカルシウムなどミネラルの多い濁り湯なのが特徴です。地域の中でも古くに温泉を掘削した施設で、昔から日帰り温泉として住民に親しまれていました。あべさんが再開させてことを喜んでいる人はとても多い」
◆課題は山積みだが…情熱が引き寄せた支援の輪
ただし、いくら人気者のあべさんといえども、そうそうたやすく温泉施設を運営できるわけではなかった。資金面、人手の問題など課題は山積みだったが、とりあえずできることからやろうと取り組んでいくうちに、あべさんの志に共感した人々が集まってきた。再開にこぎつけるためのリフォームは、ほぼ有志によるボランティアと採算を度外視した業者たちの協力で成り立っていた。「どうしても僕があまり手伝えないので、OGAさんたちに任せっきりになってしまって、いろいろと遅れ気味になってしまいますが、いろんな方々のご協力を得てここまで来ました。温泉をまわしてくれているOGAさんたちスタッフ、地域のみなさん、そしてお客様に本当に感謝しかありません」(あべさん)

