5.二世帯住宅へのリフォームでは建て替えのほうがお得な場合も
二世帯住宅へのリフォームは既存の住宅をいかせるため、多くの場合は建て替えより費用を抑えられます。
しかし、次のような工事を行うと、建て替えと変わらない、あるいはリフォームのほうが高額になるケースも出てきます。
広範囲におよぶ修繕や大規模改修を行う
2階部分や敷地に増築する
大規模改修に加えて家全体の耐震補強や断熱リフォームも行う
とくに、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認された『旧耐震基準』の木造住宅は、築年数が経っているうえに耐震性もとても低いので、家全体を補強し、内外装を整えるためには多額の費用がかかります。
工事内容はもちろん、既存住宅の状態や築年数なども加味しながら、リフォームと建て替えのどちらが最適なのかを判断しましょう。
見積もりを取る際に、リフォームする場合と建て替える場合の2パターンで取ると比較しやすいです!また、今の家の状態に適しているのがどちらか迷う場合は、詳しいリフォーム会社に相談して判断を仰いでみましょう。
【再建築不可物件に要注意!】
住宅が再建築不可物件にあたる場合は、大規模な修繕や改修、階段の架け替え(位置変更)、屋根の葺き替え、外壁の張り替えのように『建築確認』が必要になるリフォームは行えません。
再建築不可物件は、リフォームにかなりの制限が出るため、リフォーム会社と相談しながら住み替えも視野に入れたほうがよいでしょう。
再建築不可物件に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
再建築不可物件はもうリフォームできない?2025年建築基準法改正後もできるリフォームと解決策
6.二世帯住宅へリフォームするときの注意点
二世帯住宅はさまざまなメリットがある一方で、いくつか知っておきたい注意点もあります。
リフォーム計画にも大きく影響する部分なので、しっかり目を通してください。
6-1.家の工法や構造によって間取り変更が難しい
二世帯住宅へリフォームする場合、完全分離型や部分共有型だと間取り変更が必要になるケースがほとんどです。
しかし、建物の工法や構造によっては、間取りを思い通りに変更できない可能性があります。
たとえば、『2×4(ツーバイフォー)工法』は、壁が構造耐力上重要な役割を担っているため、 壁の撤去や大きな開口部を設けるなどができないことも。
計画の初期段階で、「構造的にどこまでの工事が可能なのか」を、施工会社としっかり確認しておくことが大切です。
6-2.ローンを利用するときは無理のない資金計画を
住宅ローンを返済中の家をローンでリフォームする場合、次のような選択肢があります。
新たにリフォームローンを組む
住宅ローンを借り換えて、リフォーム費用を上乗せする
金利の低さや住宅ローン減税(控除)を利用したいなら、住宅ローンの借り換えがおすすめです。ローンの残債を一括返済する際に手数料はかかりますが、ローンを1本化することで返済計画が整理され、全体像がつかみやすくなります。
ただし、どちらの方法を選ぶとしても、「毎月いくらまでなら無理なく払えるか」を軸に考えることが重要です。今後見込まれる生活費や教育費、将来の老後資金の積み立てなども含めて、家計全体のキャッシュフローを一度整理しておきましょう。
二世帯住宅へのリフォーム費用は高額になりやすいので、ファイナンシャルプランナー(FP)などお金の専門家に相談しながら考えるのが安心です。
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6-3.費用の分担方法によっては贈与税が発生することも
二世帯住宅へのリフォームでは、家の名義と費用の分担方法によっては『贈与税』が発生する可能性があります。
たとえば、次のようなケースです。
親名義の家(実家)をリフォームするときに、子世帯が費用を負担する
子名義の家をリフォームするときに、親世帯が費用を負担する
実家をリフォームする歳に子世帯が工事費を出す場合や、子世帯の家の工事費を親が負担する場合、負担額が110万円を超えると税務上では「相手への贈与」とみなされ、贈与税の対象となることがあります。
高額になりやすい二世帯住宅へのリフォームでは、贈与税を知らないまま工事を進めてしまい、後から税金が発生して焦るケースも少なくないため注意しておきましょう。
税金関係は内容がとても複雑なため、税務署の窓口や税制面に詳しいリフォーム会社に相談するのが安心です。

