停戦合意に伴い解放されたパレスチナ人(ハンユニス、2025年10月13日)|Anas-Mohammed / Shutterstock.com
イスラエルの主要な人権団体が20日に発表した報告書の中で、イスラエルの刑務所に収容されている数千人のパレスチナ人が「組織的かつ制度化された拷問と虐待の政策」にさらされていると述べた。
2025年10月の停戦の一環として釈放された21人のパレスチナ人への聞き取りに基づき、イスラエルの人権団体「ベツェレム(B’Tselem)」は、刑務所内の環境が死亡や回復不能な健康被害を招いていると指摘した。同団体によると、元収容者たちは、体験の詳細を話せば再逮捕するという脅しを受けながらも証言に応じたという。
イスラエル矯正局は「虚偽の主張を断固として拒否する」と述べ、法に基づいて運営されており、監視や苦情の審査を受けていると主張している。
同局は声明で、「公式ルートを通じて提出された具体的な苦情は、定められた手続きと法律に従い、管轄当局によって調査される」と述べた。
一方、逮捕を担うイスラエル軍と、尋問を担う国内諜報(ちょうほう)組織「シンベト」は、取材要請に応じなかった
「生き地獄(Living Hell)」と題された報告書の中で、ベツェレムは収容施設や刑務所における「深刻な性暴力のパターン」を詳述した。これには性的虐待の脅しや、重傷を負わせる性器への殴打などの身体的暴行が含まれる。また報告書は、収容者が物体による強制的な肛門への挿入を強要されたとも述べている。
報告書は、殴打、電気ショック、催涙ガスやスタングレネードの使用など、継続的で組織的な暴力を描写している。
生活環境については、極度の過密状態、拘束、食料や衛生環境への制限が顕著であるという。適切な医療を拒まれた結果、切断手術を余儀なくされたり、視力や聴力の喪失を報告したりする収容者もいる。
こうした疑惑の多くは今に始まったことではない。しかしベツェレムは、これらの一連の証言が、イスラエルの政治および司法制度に裏打ちされた「拷問と虐待の制度化された政策」を示していると指摘する。
「この組織的虐待は、隠れて行われるどころか、隠蔽や不透明化の試みすらなく公衆の面前にさらされている」と報告書は述べている。「実際、責任者たちはそれを公然と誇示している」
パレスチナ人の収容者数は、イスラエルとハマスの戦争開始後に急増した。2025年10月の停戦合意(パレスチナ人とガザで拘束されているイスラエル人人質の交換)で釈放された約2000人を含め、これまでに数千人が釈放されたが、依然として約9000人が収容されたままである。
AP通信はこれまでにも、釈放された収容者やその家族、弁護士、刑務所職員への取材を通じ、医療放置や虐待、収容中の死亡といった刑務所や収容所内の悲惨な状況について報じてきた。
By SAM METZ and SAM MEDNICK
