先週末から急激に気温が下がり、あれほど騒がしかった夏の熱気はウソのように、涼やかな風が吹き抜ける季節になりました。
個人的には、朝出勤しただけで汗がダラダラになる夏よりも、凍えそうになりながら帰路に着く冬よりも、秋が一番好ましいと感じます。少しずつ地球全体のボルテージが下がっていくようで、落ち着きを感じられるからです。
読書の秋、食欲の秋などと言われますが、やはり教育関係者の私にとっては「追い込みの秋」。

◆親が考えておくべき“受かった後”の話
受験生にとって、夏休みが終わってから冬までの9月~11月頃は、何よりも大切な時期です。「夏は受験の天王山」といわれますが、張り切りすぎた結果、夏休み以降急激にやる気と成績が失速していく受験生も少なくないのです。
親としては、見守るしかありません。叱咤しても激励しても、本当の悩みを取り除くことはできないからです。
受験は自分自身の戦い。完走を信じて、ただ祈る。余計な口出しこそが、何よりも子どもたちの心を削ぎ取ります。
それよりも、親はこの時期になればやるべきことがあります。
「受かるか否か」ではなく「受かったあと」の心配をかけさせてはいけません。実は、受験シーズンの2月から3月で、下手をすれば100万以上の出費があることをご存じでしたか?
2月から考え始めたのでは間に合わない可能性もある。今回は「2月の勝者に待ち受ける思わぬ出費」についてお伝えします。
◆意外とかかる「合格後の費用」
志望校に入学する条件は、実は「入試をパスすること」ではありません。合格点で得られるは、あくまで「入学資格」であり、入学自体は確定していないのです。大学に入るためには、各種手続きを終わらせなくてはいけません。
そこで問題になるのが「入学金」です。これは学校によりまちまちですが、20万以上することもざら。
例えば、私立大学の入学金は20万円が一般的ですが、国立大学の場合は28万2000円と定められています。ですが、私立中学校の場合には20万から30万、高いところでは40万を超すなど、突然の出費としては少々痛すぎる。
さらに、入学金には納入期限があり、これを過ぎると、仮に試験をパスしていても入学資格が失われてしまいます。
大学入試の場合には1~2週間程度の猶予が一般的ですが、中学受験の世界では長くても1週間程度、3~4日中も当たり前で、「合格発表日の当日のみ」なんて学校も。
しかも、これをやって得られるのはあくまで「入学資格」だけであり、これとは別に初年度の授業料などを払わなくてはいけません。
国立大学の場合には年間50万程度ですが、私立大学では倍の100万円以上が相場。半期分だけ納入するとしても、3月だけで70~80万が飛んでいます。
じゃあ払わなければいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、このお金を払わないと滑り止めが得られないので、大抵の受験生は泣く泣く20~30万円をドブに捨てる覚悟で払い込みます。
もちろん、「第一志望に受かったから、あなたの学校には入学しません!」と言っても、返してくれません。一度払い込まれた入学金はいかなる理由でも返還されないのです。

