資産寿命を延ばすための具体的な選択肢をFPが解説
中村さんがすでに返してしまった1,500万円は戻りませんが、このようなケースでも打てる手は残されています。老後に必要な資金を予備費も含めて想定して、リスクを特定すれば、過度な不安は解消します。
今からできる対策としては、家計の徹底的な見直しと、就労による「年金の繰下げ受給」が考えられます。資産寿命を延ばす努力をしながら、どうしても現金が不足しそうな場合には、自宅を担保に融資を受ける「リバースモーゲージ」や、条件次第ですが自宅を売却して家賃を払いながら住み続ける「リースバック」という選択肢もあります。
「普通はこうする」「みんな返している」という根拠のない同調圧力は、老後の生活を静かに破壊します。中村さんの後悔は、これから定年を迎える世代への、重く、鋭い警告となるはずです。
桐山 昌也
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
