より現実的な借入可能額
では、もう少し余裕をもって住宅ローンを組むなら、妥当な借入額はいくらになるでしょうか。
20代後半の共働き世帯では今後、出産や転職などでライフプランが大きく変わる可能性もあります。先ほど「年間返済額は年収の25%以内」という目安をお伝えしましたが、実際には15%~20%に抑える人が最多となっています。
これを踏まえ、世帯の手取り年収は624万円のまま年間の返済額を年収の20%とすると、月々の返済額は624万円×20%÷12カ月=10.4万円です。
さらに、試算の堅実性を増すために、金利は変動金利ではなく固定金利の2%としてみましょう。
返済期間35年の元利均等返済として試算すると、借入可能額は3139万円になります。
この範囲であれば家計の負担が過度になり過ぎず、将来のライフイベントにも対応しやすいと言えるでしょう。またリタイアの時期には完済できるため、老後資金の不安も軽減できます。
賃貸物件との比較
【画像出典元】「stock.adobe.com/ImageFlow」
さて、ここからは首都圏以外の地域で、中古マンションを購入した場合と賃貸物件に暮らし続けた場合を比較してみましょう。
【中古マンションを購入した場合】
物件価格:3139万円
返済額:月額10.4万円
頭金:なし
金利:固定金利2%
ローン返済期間:35年
実際の総返済額:10.4万円×12カ月×35年=4368万円
【賃貸(ファミリー向け物件)に50年間住み続けた場合】
家賃:月額10万円
家賃総額:10万円×12カ月×50年=6000万円
一見すると、マンションを購入した方が安く済むと思われるかもしれませんが、物件価格以外に修繕積立金や管理費、固定資産税、火災保険料などが別途かかります。そのため、実際には賃貸の家賃総額との差は想像より小さくなる可能性があります。
また賃貸には、住み替えがしやすいというメリットがあります。「子どもが生まれたから部屋数の多いマンションを借りよう」「子どもが家を出たから1LDKのアパートに引っ越そう」など、家族構成やライフステージの変化に柔軟に対応できる点は、賃貸特有の強みです。
住まい選びは、金額だけでなく立地や通勤負担、生活スタイルとの相性など、複数の要素からの総合的な判断が大切です。それぞれのメリット・デメリットを書き出し、家庭内でお互いの価値観を話し合って決めましょう。