とろ〜り流れる黄身を拭う幸せ。パリで愛される『カフェ・ヴァンチュラ』のクロック・マダム。

とろ〜り流れる黄身を拭う幸せ。パリで愛される『カフェ・ヴァンチュラ』のクロック・マダム。

厚揚げと見紛う厚みのブリオッシュに、ふわトロの卵ときのこのポワレ。

朝食は11時半までオーダーできるので、夕飯に外食の約束がある日、朝昼兼用のごはんを食べに出かけることにした。ブリオッシュ・ペルデュをオーダーすると、厚揚げと見紛う厚みのブリオッシュが、ふわトロの卵ときのこのポワレをのせて現れた。焼き色にそそられて、まずは端っこをひと口。柔らかくふわふわで、同時にもちっと弾力もあり、やわやわではない。少しチーズの塩気を含んだ焼き目の香ばしさが、ブリオッシュ自体の甘みを引き出しているのか、ほのかに甘みもある。おいしい。プリッと炒められたマッシュルームに卵を絡めブリオッシュにのせて食べてみると、今度はサクッとした香ばしさが一層際立ち、新たなおいしさが顔を出した。パン・ペルデュというと"甘いもの"と思い込んでいたことが不思議に思えた。「残ってるパンがあるし、明日の朝、パン・ペルデュにするけど、甘いのとしょっぱいのどっちにする?」って選択肢があるなんて、すごく素敵だ。

後日、改めてクロック・マダムを、朝ごはんに食べた。

クロック・マダムは、上下ばらした状態でオーブンに入れて焼く。お皿に盛る段階で、上下を合わせる。
朝食メニューには、クロック・ムッシュがなくて、クロック・マダムだけがあるのは、そうか卵を食べるためか!と、流れ出た黄身のおいしさを享受しながら理解した。

朝は、フリットを伴わず単体でサーブされる。やっぱりおいしかった。パン・ド・カンパーニュは軽やかで、カリッと焼かれているけど内側はふわっとしたままで、ハムとチーズの蒸気で少ししっとりもして、それで、流れ出た目玉焼きの黄身を拭って食べたら、塩加減もちょうどで、「ほかには何もいらないよね」という気になった。挟まれているのは、ハムとスライスしたエメンタールチーズに、おろしたエメンタールチーズと生クリームを合わせたものと極シンプル。私は、チーズトーストとコーヒーの朝ごはんが大好きだから、こんなにもおいしいハム入りチーズトーストサンドを食べられるのはうれしくて仕方がない。考えてみたら、朝に卵を摂りたいという向きにもクロック・マダムは適っている。振りかけられたチャイブが、ちょっとした味変を生み出して、見逃せない脇役だったことも忘れずにお伝えします。

配信元: & Premium.jp

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