ギョリュウバイの植え付け・植え替え

適期
植え付け・植え替えの適期は、4月中旬~5月です。
植え付け
日当たりと排水がよい場所が適します。また暖地でも寒さが心配な場合は、建物の南側などの冬の北風が当たらない場所がよいでしょう。深さと幅が40~50㎝ほどの植え穴を掘り、腐葉土などの堆肥をすきこんでから植え付けます。深植えは避け、周囲よりやや高めに植えるとよいでしょう。
鉢植えの植え替え
1~2年に1回は植え替えてください。根鉢をあまりくずさず、一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。
用土
弱酸性の水はけのよい用土を好みます。ハーブ用などのアルカリ性の用土では栄養障害を起こすので注意してください。鹿沼土6・腐葉土3・川砂1を配合した用土などを使います。
ギョリュウバイの育て方・日常の管理

水やり
鉢植えは、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水やりしてください。開花している鉢植えは意外と水分を多く必要とする場合があります。水やりを数日忘れただけで枯れることもあるので注意してください。
株の様子からは水切れしても分かりにくいので、土の様子をよくチェックするとよいでしょう。例えば、鉢を持ち上げて、軽ければ水切れしていることも。葉がだらんと垂れ下がっていたり、葉がチリチリと乾いているのが目で見て分かるほど水切れしていたら、手遅れの場合が多いです。
地植えした場合、根付くまでは土壌の表面が乾いたらたっぷり水やりしてください。1カ月ほどして根付けば、その後は水やりは不要です。
肥料
肥料は控えめで問題なく、多肥は避けてください。
地植えした場合は、肥料を与えなくても問題ありません。鉢植えは、5月と10月に3要素(N:窒素、P:リン酸、K:カリ)が等量の緩効性化成肥料を規定量の半分程度与えます。
病害虫
目立った病害虫の発生は少ないです。風通しの悪い場所で枝が密生すると、カイガラムシが発生することがあります。
ギョリュウバイの剪定

適した場所で育てれば、剪定せずに放任しても比較的問題なく育ちます。ただし、花後に枝先を切ったほうが、樹勢はよくなります。
剪定はひととおり花が咲き終わった夏前までに行います。ただし枯れた枝は見つけ次第切ってください。
細い枝がよく茂りますが、枝葉が茂りすぎて日当たりや風通しが悪くなると、部分的に枝が枯れます。適度に間引くような剪定をするとよいでしょう。
大きく仕立てたくない場合は、花後に葉がある部分の枝を、1/3~1/2程度まで切り詰めます。強い剪定は嫌うので注意してください。葉の少ない株は、控えめに切り戻したほうがよいです。
ギョリュウバイの増やし方

やや難易度が高いですが4~5月に挿し木で増やすことができます。枝を10~15cmほどに切って下葉を取り、鹿沼土などの清潔な用土に挿します。明るい日陰で管理し、挿し木後1週間くらいは乾かさないように水やりしてください。その後は挿し床の表土が乾いてから水やりします。
1~2カ月ほどで発根するので、2.5~3号ポット鉢などに鉢上げします。小苗は乾きやすく、乾燥すると深刻なダメージを受けるので、水切れに十分注意してください。夏は午前中だけ日が当たる半日陰で管理したほうがよいでしょう。
ギョリュウバイの栽培ポイント

- 鉢植えは、夏は午前中だけ日が当たる半日陰に置くと失敗しにくい
- 鉢植えは水切れが分かりにくいので注意
- 剪定は夏前に行い、強い剪定は避ける
- 冬の強風や霜、雪は避ける
- 中型~大型の株は、台風などの強風に注意
ポイントを把握すれば、ギョリュウバイを育てるのは比較的簡単です。また、冬に寄せ植えなどで使うことができる貴重な花木でもあります。パンジーなどの苗類だけでは高さがないですが、ギョリュウバイを加えれば立体的になります。
地植えで育てることができる地域も多く、比較的手間いらずで可愛い小花を長期間たくさん咲かせます。丈夫で育てやすいギョリュウバイの仲間も徐々に流通するようになり、新しい花木として今後の普及が見込まれているので、ぜひ苗を見つけたら栽培にチャレンジしてください。
Credit 文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -
おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。