【日本庭園 超・入門】なぜ日本庭園には“飛び石”があるのか? 茶の湯が育んだ「露地」の美学

【日本庭園 超・入門】なぜ日本庭園には“飛び石”があるのか? 茶の湯が育んだ「露地」の美学

飛び石(とびいし)

「明々庵」の飛び石
同じく「明々庵」の茶室に至る自然石の飛び石の様子。園路の役割を果たしつつ、簡素で美的な景観の演出にもなっている。

自然石を用いて有機的な曲線を描きつつ、庭園の連続するシークエンスの展開に散策者を導く飛び石は、それ自体が景を完成する要素にもなります。露地に限らず、日本庭園に広く使われる要素になっており、フランスでは、飛び石が「パ・ジャポネ(直訳すると日本の歩)」と呼ばれているのも面白いところです。

灯籠(とうろう)

奈良の春日大社の石灯篭
奈良の春日大社、参道に並ぶ石灯籠。元々は神社仏閣で使われる献灯のためのものでした。Wirestock Creators/Shutterstock.com

元来は仏教寺院や神社での献灯のための祭祀具だった灯籠に、露地に通ずる美を見出し、夜の茶会の灯りとして露地に導入したのは利休だと伝えられています。

単なる照明というよりは、光と影をつくり、空間を結界化するような効果をももたらす灯籠は、空間のアイストップとして、景の演出にも活躍します。神社仏閣で使われていた基本的な型から、露地での使用に適した形、サイズ、さらに特別な形の創作型まで、さまざまな型の灯籠が作られており、中には庭園のトレードマークとなった名物灯籠もあります。

金沢・兼六園「雪見灯籠」
金沢・兼六園。流れ沿いに見えるのは「雪見灯籠」と呼ばれる型で、背は低く安定感があり、光を水面によく反射させるよう笠が広い、水辺のための灯籠。
金沢・兼六園の琴柱灯籠
金沢・兼六園。主池、霞ヶ池を背景にした琴柱灯籠は創作灯籠で、この庭園を代表する名物灯籠になっている。Travellingdede/Shutterstock.com

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