◆セクシー女優デビューをやめていた可能性もあった

川越:そういう意味で、いろいろなことに挑戦できるセクシー女優の仕事は私にはとても向いているな、と思います。……でも、デビュー作の発売までには、めちゃくちゃ悩んだんですよ。
――そうなんですか?
川越:セクシー女優としてデビューするってことは、恋愛・家族・友達・プライド、これらを捨てるのと同じだと思っていましたから。そこまでしてやる価値がある仕事なのか、撮影から販売までの数か月間、すごく悩みました。
――じゃあ、ひょっとしたら「やっぱり発売中止で」という未来もあったかもしれないんですね。デビューを決意した理由はなんですか?
川越:「これからの人生で、ワクワクできるのはどっちだろう」と考えた結果です。会社で働くか、セクシー女優かで考えたら、女優のほうが未知の世界で、自分のいろいろな可能性が開きそうだ、と。その部分に賭けました。本当、賭けでしたね。
賭けたからこそ、中途半端には活動したくない、という覚悟ができて。今の「川越にこ」が存在しているんです。
◆出会った人たちとの「縁」を大切に

川越:とりあえず、30歳までには何らかの形で1店舗は出したいと考えていますね。それまでは修行も兼ねて、いろいろと挑戦していきたいです。
ときどき、ファンの方を招いて料理イベントをしているのも、その一環ですね。
――1周年記念で料理イベントを開催したとか。
川越:200名分のフルコースを。しかも普通に仕事をしながら、夜に家の台所で仕込み作業を(笑)。
――考えるだけで気が遠くなりそうです(笑)。
川越:クリスマスも、ファンの皆さんの前で丸のチキンをデクパージュ、切り分けるんです。実際に料理人をしていても、なかなかデクパージュの機会なんてないんですよ。それをセクシー女優になって経験するのも、面白いですよね。
――こういうイベントも、将来のためになりそうですね。
川越:イベントのときも「将来、こんな料理を出してみたい」みたいに考えているんですよ。だからファンの方にも「この料理をお店で出したときに、比較してね」って。
――素敵な話です。じゃあ、お店を出すときも「川越にこ」名義のままで?
川越:そのつもりです。私、人と人との出会い、縁を大事にしたいと思っているんですよ。
就職した会社もですが、転職した会社も、セクシー女優デビューも、全部がタイミングと人との出会い、縁で成り立っていると思っていて。この縁がうまくつながって、私は今「川越にこ」として人前に出る仕事と料理人の仕事を両立できているんです。
だから、私と出会ってくれたファンの方たちとの縁も大事にして、セクシー女優として、料理人として、長いお付き合いをしていきたいと思っています。お店が開店したら、ぜひ食べに来てくださいね!
<取材・文/蒼樹リュウスケ 写真/杉原洋平>
【蒼樹リュウスケ】
単純に「本が好きだから」との理由で出版社に入社。雑誌制作をメインに仕事を続け、なんとなくフリーライターとして独立。「なんか面白ければ、それで良し」をモットーに、興味を持ったことを取材して記事にしながら人生を楽しむタイプのおじさんライター

