◆落ちぶれ企業にしがみついても生き残れない

「グローバル競争の観点で見れば、今の日本には成長産業がない。その衰退していくなかでもAI化で事務や人事、企画などのホワイトカラーも不要になる。特に社内で会議ばかりしている次長や担当課長の中間管理職が居場所を失う可能性は高いでしょうね」
その結果、「勝ち逃げできると思っていた50代以上が貧困層に転落する可能性もある」と平康氏は続ける。
「おそらく70歳まで雇わないといけない時代が10年以内に来ます。企業としては若い世代に投資するために、貢献しない中堅社員の配置転換が行われて、給料も大幅カットしていくのは当然のこと。インフレやリストラが進むなかで会社に依存して定年まで食っていけるかは疑問です」
◆家族関係に影響するケースも…
それに“静かな退職”が、のちの家族関係に影響するケースもよくあるという。「いわゆる静かな退職をしている人は、仕事そっちのけで家族にリソースを使っている人が多いのですが、子どもが大人になってから愛想を尽かされるパターンが意外と多い。幼い頃はよく面倒を見てくれるパパでも、大人になって社会に出ると自分の親が“やる気のないダメ社員”であることに気づいてしまうんですね。そのときが本当の地獄です」
家族に見放されたくないと思うのなら、目指すべきは“社内のブルーカラー”だと提言する。
「AIが進化しても代替されないエッセンシャルワークの価値が高まるので、50代からでも新しいスキルを学ぶことが重要です。会社に残る選択をしたのなら、非エンジニア職でもプログラム言語を学ぶなど手に職をつけるための行動をしなくてはいけない。自分の積み重ねてきたベースと新しい知識を上司にアピールしながら、積極的に社内転職を目指していくのもありですね」

