町の銭湯が「全国から人が訪れる人気施設」に…縮小する業界で勝ち残った3代目の決断

町の銭湯が「全国から人が訪れる人気施設」に…縮小する業界で勝ち残った3代目の決断

銭湯は斜陽産業――そう言われて久しい。全国の銭湯数は50年前の10分の1以下に減り、廃業が相次いでいる。だが、東京・山谷にある創業80年の老舗「湯どんぶり栄湯」は、全国からサウナーが通う人気施設へと生まれ変わった。28歳で家業を継いだ3代目は、なぜ衰退業界で“残る”選択をし、成功をつかめたのか。縮む市場を生き抜くヒントを探る。

◆全国からサウナーが通う人気施設

[落ちぶれ企業]で働く地獄
3代目・梅田清治郎氏。「天然温泉 湯どんぶり栄湯」住所:東京都台東区日本堤1-4-5 営業時間:平日・土曜 14:00~23:00 日曜・祭日 12:00~23:00 定休日:水曜
銭湯の数は50年前の10分の1以下となる1562軒にまで激減。業界全体が「落ちぶれ」の象徴のように語られるなか、東京・山谷で創業80年を迎える「湯どんぶり栄湯」は、全国からサウナーが通う人気施設へと変貌を遂げている。3代目・梅田清治郎氏は、どのようにしてこの銭湯を蘇らせたのか。

「2代目の父が体調を崩したのを機に28歳のときに代替わりしました。その時点では毎日しっかりお客さんも来ていて『めちゃくちゃヤバい』という状況ではなかったです。ただ、継いだ当初のお客さんは60代以上が7~8割。『この人たちがいなくなったら、大丈夫かな』っていう危機感は正直ありました」

そこで、将来への予防策を早い段階から打ち始めた。

「駅から近いわけじゃない“町の銭湯”なので、若い層に届けるために、’15年ぐらいからSNSを本格的に始めたんです。今ではXのフォロワーは1万人超え。無料で発信できるのは、本当に武器ですね」

◆大事にしているのは自分目線

梅田氏がまず大事にしているのは、自分目線だ。

「もともとサーフィンやスノーボードで日本中、海外も含めていろんな風呂やサウナに入ってきたんです。だから発想のスタートはいつも『自分だったら入りたいかどうか』です。空いた時間にほかの銭湯もよく行ってますよ」

栄湯は銭湯としては異例なほど設備投資に力を入れている。今の目玉は’24年にオープンした薪サウナだ。

「自分自身が薪の香りや音が大好きで『これは入れたい』と。とはいえ、常設の7人用サウナを一から造ると1000万円でも足りない。ウチが導入したのはトレーラー型の薪サウナで、駐車場から“ドッキングするだけ”なんです。工事が要らない分、コストは半分ぐらいで済みました」


配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ