【東京五輪贈賄事件】KADOKAWA前会長、226日勾留の“人質司法”を告発。「証拠なき有罪」弘中弁護士が徹底批判

【東京五輪贈賄事件】KADOKAWA前会長、226日勾留の“人質司法”を告発。「証拠なき有罪」弘中弁護士が徹底批判

◆「証拠なき有罪」弁護団の反撃

弘中惇一郎弁護士は判決について「客観証拠が皆無で、供述だけをつなぎ合わせた認定だ」と厳しく批判した。共謀事件では、誰が、いつ、どのように共同意思決定を行ったのかを裏付ける必要があるが、判決は「いつ共謀が成立したのかを何一つ認定していない」という。

・検察が主張したポイントだけを拾い集めている
・全体として合理的かどうかの検討が欠けている
・検察に不利な事情は排除されている


上記の点を指摘し、「証人の供述が“自然”“納得できる”といった感覚的な評価で有罪を認定している」と疑問を呈した。

また弘中氏は、捜査手法そのものにも問題があると述べた。検察が関係者を繰り返し取り調べ、シナリオを押し付けているとし、次の点を挙げた。

・取り調べの録音、録画(約100時間)を裁判所が十分に検討していない
・任意の取り調べについては録画が残されていない
・「証人テスト」と称し、実際の尋問時間の10〜20倍をかけて証言内容を指導、教育している実態がある


こうした過程を経た供述を、裁判所が「特にうそをついていない」と前提に判断している点を問題視し「到底受け入れられない判決だ」と述べ、即日控訴する考えを表明。過去に控訴審で無罪を勝ち取ったロス疑惑銃撃事件(三浦和義氏)の経験に触れ、「二審で勝ちたい」と語った。

弁護団の一人で、元裁判官の村山浩昭弁護士も、「有罪にするために、そこまで弱い証拠を使うのかと驚いた」と述べた。

客観的な裏付けが乏しい点や、供述がどのように形成されたのかの検討が不十分で、供述心理学の知見も無視されているとし、「元裁判官として嘆かわしい」と批判。控訴審で判断を覆すため、弁護団として総力を挙げるとした。

◆「第二の検察だ」角川氏の反論

角川歴彦氏は、不利な証言をした元部下について問われると、「編集者としては優秀だが、社会人としてどうかという面はあった」とし、「事件を通じて、彼の長所と欠点が表れ、権力に付け込まれてしまったのではないか」と述べた。また、自身のスケジュール帳に「高橋」と記されていた点をもって、「会ったことがないというのはうそだ」と認定されたことについて、「秘書が書いたもので、自分は高橋氏を知らない」と反論。森喜朗元首相に会いに行った際に偶然居合わせただけだとし、判決認定に抗議した。

・会見で無実を訴えたことを理由に逮捕された
・逮捕、勾留そのものが憲法、国際法違反だ


と主張し、「司法制度の問題点を社会に訴えるため、人権裁判を起こした」と語った。

弘中氏は、「国策捜査に引きずられて裁判所が有罪にしたのか」との質問に対し、「裁判所が国策判決を下したとは思わない」と前置きしつつも、今回の判決については「司法官として、共謀成立の裏付けを検討していない質の悪い判断」と断じた。

「無罪判決を明確に書ける裁判官が少ない」、「多くの事件で有罪が前提になっている」という司法の構造的問題にも言及。「人質司法がうまく使われたと思うか」との質問に、弘中氏は「悪影響は間違いなくある」と断言。

・身柄拘束により情報が操作される
・周辺関係者が逮捕を恐れ、検察に迎合する
・弁護人の十分な活動が妨げられる


上記の理由から「弊害が極めて大きい」と述べた。

最後に弘中氏は、「法律を変えることも重要だが、構造を変えるのは容易ではない」とし、「個々の事件で、被疑者・被告人と弁護士が闘い続けるしかない」と強調した。


配信元: 日刊SPA!

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