支払う力のない者が配偶者に負担してもらうと…
相続税法には、次のような規定がある。「対価を支払わないで……利益を受けた場合」には、その「利益を受けた時において、当該利益を受けた者が、当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額……を当該利益を受けさせた者から贈与……により取得したものとみなす」という規定だ(相続税法9条本文)。
対価を支払わないで利益を受けた場合のうち、その利益を個人から受けた場合は、贈与があったとみなす。これを「みなし贈与」という。もっとも、このみなし贈与を定めた相続税法9条には、例外にあたるただし書もある。
「ただし、当該行為が、当該利益を受ける者が資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合」で、「その者の扶養義務者から当該債務の弁済に充てるためになされたものであるときは、その贈与……により取得したものとみなされた金額のうちその債務を弁済することが困難である部分の金額については、この限りでない」。
そのため、入居一時金を支払えない配偶者の場合は、このただし書によって救済される可能性が残る。
老人ホーム入居後の食事について税金はかかるのか? 有料老人ホームで提供される食事はケータリングサービスにあたる。ケータリングサービスには原則として消費税10%が課されるが、一定の要件を満たせば軽減税率8%になる。介護老人福祉施設や介護老人保健施設、認知症グループホームなどの施設入居者に対して提供される食事代については、原則として消費税は課されない。
木山 泰嗣
