
◆レースクイーンを襲う「年齢」の呪縛
――これまで非公開としていたご年齢を打ち明けようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。片瀬亜乃:レースクイーン・モデルは、見た目が非常に重視されるお仕事です。多くの女性が、プロとしてさまざまな努力を重ねていることを私は知っています。しかもいつ仕事がなくなるかわからない不安感と闘っています。そんななかで、必ず誰もがぶつかる壁が、年齢です。仕事の募集要項には「◯歳まで」と明記されていることも多く、ある時点から年齢で線引をされて、求められていないのではないかと感じてしまう場面があります。
けれども、実際にはキャリアを重ねていくなかで身につけたコミュニケーション術だったりが現場で活きることは多く、一律に年齢で決めてしまうのはどうなのだろうと日々感じていました。
――確かに、通常の社会であれば、キャリアを重ねていったほうがむしろ有利ですよね。
片瀬亜乃:はい。実際に私も、モデル事務所「AnJ agency」を立ち上げてみて、「こんなにきれいで機転も利く子たちが年齢を理由にして諦めようとしていたんだ」と驚きました。年齢だけが原因で、書類審査にも出せないことも珍しくありません。でもコンパニオンなどとして現場に出してみると、お客さんに対する声掛けなどもスムースで、クライアント様から「次もあの子で」とリピーター獲得できることも多くあります。
◆「将来ニートになるのでは」母の危惧から始まった一歩
――今回の片瀬さんの発表が、女性を勇気づけられるといいですよね。片瀬亜乃:多くの女性から、「諦めていた夢をもう一度頑張ろうと思えた」「勇気をもらえた」という共感のお声をもらっていて、発信した私自身もまた元気づけられています。
――ところで片瀬さんはどのような経緯でレースクイーン・モデルになったのでしょうか。
片瀬亜乃:母からの薦めですね。母は真面目な人で、当時取り立ててやりたいことのなかった私をみて「将来ニートになるんじゃないか」と思ったらしくて(笑)。それで、モデルの専門学校に行きなさい、と。
私は高校にはきちんと行っていたのですが、大学に行ってまで学びたいことがなくて。専門学校は週に4回くらいしかないので、楽勝だと思って。ただ、実はこの専門学校が一番厳しかったです。それでも幸い、きちんとやり抜くことができました。
――モデル業にもかなり真剣に取り組まれてますよね。
片瀬亜乃:性に合っていたんでしょうね。1年で8キロくらい体重を落として、ウォーキングとかポージングとか、プロのモデルがやっているようなことは一通りちゃんと学んだと思います。

