「年間120万円が50万円に…」“国保逃れ”41歳女性が明かした怪しいカラクリ「将来受け取れる年金も多くなると…」

「年間120万円が50万円に…」“国保逃れ”41歳女性が明かした怪しいカラクリ「将来受け取れる年金も多くなると…」

◆検討したが…取りやめた49歳女性の事情

 一方、彼女は喜んでこのスキームを享受しているが、そのような人ばかりではない。フリーの塾講師をするTさん(49歳・女性)は、株式会社Bが提供する社会保険に加入を検討したものの取りやめたと明かす。

「知人の自営業者が『この社保に入っているんだけど、だいぶ安くなった』と教えてくれて知りました」

 説明を聞いたところ、Aの仕組みとほぼ同じだった。B社の役員になって月会費9万6000円を支払うと、役員報酬6万8000円(手取り約5万6000円)が支払われ、その差額が社会保険料となる。ちなみに役員報酬を受け取るために3か月に1回、数分で終わる簡単なアンケートに答える役務があるという。

「自分は売り上げが年間約1500万円あり、事務所家賃やバイトへの支払い等の経費を除くと所得は600万~700万円くらい。そのため国保は月約7万円、年金約1万7000円を支払っています。『4万7000円も安くなる!!』と前のめりになったのですが……」

◆役員としての責任を取らされるかもしれない

 Tさんが不審に思わったのは「役員就任承諾書」「印鑑証明書」を提出する必要があった点だ。

「資料には提携弁護士にリーガルチェックを済ませ、違法ではないと書いてありました。けれども、知人のFPに相談したところ、『違法ではないが、かなりグレーな節税』ということでした。そこでB社に問い合わせたところ、節税スキームなので、法規制が入る可能性もあるとのことでした。その場合はサービスが停止になり、国保、国民年金に戻るだけだとありましたが、役員としての責任を求められ、何らかのペナルティが課されるかもしれないですよね」

 加えてTさんは、知人を紹介すると紹介料が5万円をもらえるなどネットワークビジネス的な胡散臭さも気になった。Tさんを勧誘してきた人物は、異業種交流会で知り合ったそうだが、勧誘を副業にしている様子だった。この国保逃れのスキームは、一体どこに問題があるのだろうか。前出の竹中氏は次のように指摘する。

「このTさんの場合、国保に入っている場合は所得700万円に対する保険料が算出されます。しかし、B社の社保を利用すると月6万8000円の役員報酬が基準となり、最も低い等級として保険料が算出されます。保険料の負担は『応能負担』となっていますが、制度に反することとなります。また、会費を本業の経費として算入することで所得税等を低く抑える部分も行儀のいいものではありません」

 では、こうしたサービスを提供する法人はどれほどあるのだろうか。ネットで検索をすると様々な企業や団体が出てくる。HPから公式LINEに誘導するところもあり、登録をしてみたところ、丁寧に減額シミュレーションを出してくれたり、資料を送付してくれたりした。


配信元: 日刊SPA!

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