◆資源高時代を生き抜く、モノを捨てない「循環」の価値
——ユーザー側の利便性の高さが伺えます。その背景には、商品を長く活用できるような仕組みを整えていることも大きいのでしょうか。久保裕丈:商品を循環させることによって、お客さまにコスト面でのメリットや新しい暮らしを提供しながら、同時に無駄な廃棄を減らしています。
——環境にやさしいと言えますね。
久保裕丈:ただ、SDGsを追求するあまり、品質面でユーザーの利便性が損なわれてしまうケースもあります。その点は注意が必要です。
——たしかに。紙ストローが示すように、“利便性”と“SDGs”の両立は非常に難しいですよね。
久保裕丈:その通りです。ですから、業界全体としてユーザーフレンドリーの姿勢が求められていると言えますね。
——その上で、環境問題にも向き合うことが重要ですね。
久保裕丈:はい。例えば、最近では世界各地で資源競争が起きています。特に日本円の価値は弱くなっており、獲得競争に負けてしまう。その結果、最終価格の高騰につながってしまうのです。今ある家具や家電を捨てて買い換えるというこれまでの定番は、物価高の影響も相まって難しくなる。
だからこそ、限りある資源を節約できる「循環」の仕組みがますます重要になると考えています。商品を必要な人のもとに届け、不要になったモノはメンテナンスして次の人に届ける。このような連続した流れは、環境問題の観点からも非常に理にかなっています。
——なるほど。そして、利用者はレンタル品を使うことで使い勝手の良さを享受しながら、無意識のうちに環境へ配慮した行動ができているということですね。
久保裕丈:品質面・コスト面・利便性において、購入時と同等もしくはそれ以上の満足度をお届けする。こうして、ユーザーの暮らしに自由を生みながら、環境問題にも貢献していく—そんな姿を目指しています。
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北欧風の部屋を目指している私は、自然の温かみを感じられるナチュラルテイストのソファや、シンプルなデザインの洗濯機をレンタルしようかと、今まさに検討しているところ。
初期費用の負担を軽減しながらも、自分らしい理想の部屋づくりを追求したい。そんな欲張りな思いが、気がつけば環境にやさしい選択へとつながっていく。暮らしにも環境にも無理のない、サブスクによって実現できる新しい生活のかたちなのかもしれない。
<取材・文/中川恭輔>
【参照】
国土交通省 住まリテウェブサイト
LIFULL HOME’S
【中川恭輔】
現役大学生兼ハガキ職人。ラジオ番組に年間で1000通以上ものメールを送る生粋のラジオ好き。高校生の頃から毎週欠かさず聴いているお気に入りの番組は、「星野源のオールナイトニッポン」。大学では趣味と学業をうまく両立させながら、無事すべての単位を取り終えることに成功。春からは就職のため上京予定である。現在は卒業を待ちながら、企画や執筆のお仕事に挑戦中。

