【衆院選2026】「憲政の常道」を蹂躙する高市首相か、筋の通らない「憲政の変態」である中道改革連合か…第三の選択は?/倉山満

【衆院選2026】「憲政の常道」を蹂躙する高市首相か、筋の通らない「憲政の変態」である中道改革連合か…第三の選択は?/倉山満

◆“こんな時期の解散”に理由はなかった

 現行憲法では、そのような制度は無い。仮に予算が成立しなければ、暫定予算を組み続けねばならない。暫定予算では支出は限られ行政が停滞するし、その暫定予算も成立しなければ政治そのものの崩壊である。だから、通常国会が始まる1月から予算が成立するまでの3月は「政争を仕掛けてはならない」が、戦後政治の暗黙の了解だった。

 だから、「首相、解散の意向」との記事が流れてから、「こんな時期に解散する奴がいるか?」と方々から批判が出た。枝野幸男氏は「どうしても1月に解散したいなら、3日までに国会を召集すべきでは」と批判していたが、こればかりは頷ける。

 そこで、高市首相の会見に注目した。「3日まででもなく、予算成立後でもなく」の理由に。

 結論。見事に無かった。

 中身は立派なのだが、要するに、「今なら勝てる。やりたいことをやれる基盤をつくりたい。野田さんとどちらが首相にふさわしいか、選んでほしい」だった。最後に至っては脅迫だ。私も「野田佳彦首相」なら、どんなに不満でも高市自民を選ぶ。

◆高市首相が「憲政の常道」の蹂躙なら反対党は…

 一応、「なぜ、この時期なのか」は外交日程と予算審議の都合とか。言うに事欠いたか。外交日程は自分で決められる。選べないのはサミットくらい。予算審議を考えるならば、この時期に解散する理由は無い。むしろ今年は、5年に一度の特例公債法も可決しなければならない。参議院が可決してくれなければ、赤字国債を出せない。衆議院で三分の二の多数を獲れば別だが、単なる過半数では参議院で苦労する状況は変わりない。だから勝利条件は与党で三分の二だが、首相は「与党で過半数」と低すぎる条件。それ、現状維持にすぎないのだが。さらに、今年は日銀人事もある。

 以上、「憲政の常道」の蹂躙である。

 しかし、部分で全体を決めつけてはならない。高市首相が「憲政の常道」の蹂躙なら、反対党は存在そのものが「憲政の変態」だ。「憲政の常道」の反対を「憲政の変態」と呼ぶ。立憲民主党と公明党が合併してできた新党、中道改革連合は、存在そのものが「憲政の変態」ではないか。


配信元: 日刊SPA!

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