
冬から春へと季節が切り替わる「節分」と「立春」。このわずか数日のあいだに、運気の流れが大きく切り替わると、古くから考えられてきました。この時期に行う厄払いは、1年の流れを左右すると言われるほど大切な習わし。じつは、植物の力を借りることで、空間の気を整え、自然に厄除けができるのをご存じでしょうか。玄関や庭、室内に取り入れたい、節分〜立春におすすめの「厄除け植物」と、その飾り方のコツをご紹介します。
節分と立春は「運気の分かれ道」

2月3日の節分は「季節を分ける日」、翌日、2月4日の立春は「新しい年の始まり」。旧暦では、立春が1年のスタートとされており、節分はその“年越し”にあたります。豆まきで鬼を追い払うのも、玄関にヒイラギを飾るのも、すべては悪い気を払い、新しい運を迎えるため。この節目に、住まいの「気」を整えることが、1年の流れをよくする大切なアクションになります。
でもその前に、そもそも私たちが「悪い気」とか「邪気」と呼んでいるものは、一体なんなのでしょうか?
邪気とは、自然環境の「境目」に起きるストレス
じつは、日本の「節分」「立春」とほぼ同時期に、厄払いや季節の切り替え儀式が世界中で行われています。例えば、中国の春節を飾る赤い装飾には魔除けの意味があり、派手な音を鳴らす爆竹は悪霊を追い払うとされ、これらは節分とほぼ同じ思想に基づきます。

また、ヨーロッパでは2月2日にキャンドルマス(聖燭祭)が行われ、ろうそくを灯して光で邪気を払い、闇と寒さの終わりを祝ってきました。また古代においてもケルト文化では2月1日または2日に春の訪れを祝い、家と土地の浄化を行うインボルクという儀式が、ローマ帝国では2月中旬に厄払いと豊穣祈願のルペルカーリア祭が行われるというように、冬の終わりには邪気払いと生命の再生儀式が古くからセットで行われてきました。

なぜこのように同時期に世界中で同様の邪気払い儀式が行われるのか。それはこの季節が「人類最大の不調リスクシーズン」だからです。これは現代医学の統計でも、冬から春にかけて自律神経系の不調や感染症が増える傾向と一致しています。
というのも、この時期は1年でも最も寒く、日照時間も短く、免疫力も下がりがち。さらに古代では食料保存状態も最も厳しかったことでしょう。これにより自律神経が乱れ、風邪を引きやすくなったり、精神が落ち込みがちになったり、古傷が痛んだり…。邪気とは、こうした病気や体調不良、それによる不安のピークを「見えない敵」として表したものであり、鬼や悪霊という存在も、昔の人が“自然の厳しさ”を理解するために生み出したもうひとつの言葉だったのかもしれません。
“厄除け”として用いられてきた植物
植物には、空気を浄化したり、湿度を調整したり、視覚的に心を整えるという科学的な作用があります。さらに、日本では古くから、
- トゲ → 魔除け
- 香り → 邪気払い
- 常緑 → 生命力・再生
といった象徴性が重ねられてきました。
つまり植物は、理屈と文化の両面から、空間を浄化する存在。節分〜立春のタイミングで植物を取り入れることは、非常に理にかなった“開運行動”なのです。
