会社を辞める“タイミング”次第で受取額に数十万円の差…ボーナス・有給・失業手当をフル活用して「もらえるお金」を最大化する退職戦略【東大卒FPが解説】

会社を辞める“タイミング”次第で受取額に数十万円の差…ボーナス・有給・失業手当をフル活用して「もらえるお金」を最大化する退職戦略【東大卒FPが解説】

会社を辞める意思を伝える「タイミング」次第で、手元に残るお金には数十万円もの差がつくことをご存じですか? 本記事では、服部貞昭氏による著書『東大卒のファイナンシャル・プランナーが教える 届け出だけでもらえるお金大全——一生トクする!セーフティネットのお金事典』(自由国民社)より一部を抜粋、編集し、退職時にもらえるお金を最大化する方法について解説します。

「ボーナス」の支給条件を確認してから退職時期を決める

会社を退職する前後に工夫することで、給料・ボーナス、失業手当など、退職前後でもらえるお金を増やせる可能性があります。

会社を退職するとき、給料は働いた日の分までもらえます。一方でボーナス(賞与)はどうなるのでしょうか?

退職時に、ボーナスをもらえるのともらえないのとでは、かなり大きな差ですね。ボーナスの支給時期や条件については、それぞれの会社ごとに異なりますが、必ず就業規則に記載されていますので、まずは就業規則を確認することが重要です。

就業規則でのボーナスの支給条件については、だいたい大きく分けて次のようなパターンがあります。最初が最も緩い条件で、最後が最もきつい条件です。

・ボーナスの算定期間(支給対象期間)に在籍していること

・○月末の時点で在籍していること

・ボーナス支給日に在籍していること

最初のパターンは、大企業でよくみられます。たとえば、夏(6月)支給のボーナスは、前年10月~当年3月の期間の成績評価を基にして金額が決まり支給されます。この場合は、3月末まで在籍していれば、4月に退職したとしても、6月にボーナスをもらうことができます。

2番目のパターンは、ボーナス支給月の前月末か当月初に在籍していることが条件となることが多いです。たとえば、6月支給のボーナスであれば、5月末に在籍していることといった形です。この場合、4月末に退職したらNGですが、5月末に退職したらOKです。

最後のパターンでは、ボーナス支給日に在籍している必要があります。もしボーナス支給日が6月25日だとしたら、6月15日に退職したらNGです。6月末退職ならOKです。

ただし、会社に在籍していれば良いですので、出社は5月末までとし、6月いっぱいは、まだ使い切っていない有給休暇を取得してから退職するというように計画を練ることで、ボーナスをもらってから退職することが可能です。

このように、会社によって、ボーナス支給条件は異なりますので、勤務先の就業規則で、ボーナスをもらえる条件を確認してから、退職時期を決めると良いです。就業規則を読んでも、よくわからない場合は、人事に確認するとよいでしょう。

余った「有給休暇」は使い切って退職

退職前に有給休暇が余っている場合は、できるかぎり、有給休暇を使い切ってから退職すると良いでしょう。もし有給休暇が20日間余っていたら、ほぼまるまる1ヶ月、休暇を取得することになります。その1ヶ月は給料をもらいながら、キャリアアップの勉強をしたりリフレッシュしたりすることが可能です。

ただ、退職する直前になって、突然、「有給休暇を使い切って辞めたい」と切り出すと、上司や同僚に嫌な顔をされたり会社に迷惑をかけたりする可能性があります。そこで、退職する少なくとも3ヶ月前には、退職する意向を上司や同僚に伝え、有給休暇に入る前に丁寧に引き継ぎを終えて、上司や同僚に不安を与えないようにしましょう。そうすれば、退職前に長期の有給休暇をとりやすくなります。

私が、以前に勤めていた会社を辞めた際には、半年くらい前から上司にそれとなく退職する意向があることを話しておきましたので、約1ヶ月の有給休暇を取得したうえで退職することができました。

一方で、業務が忙しいなどの理由で、退職前に有給休暇を使い切ることがどうしても無理な場合には、有給休暇を会社に買い取ってもらうように交渉してみるのも一つの手です。

有給休暇の買い取りは原則的には違法行為です。なぜなら、有給休暇とは労働者の心身の疲労回復のために付与される休暇ですので、それを買い取って労働者が休暇をとらなかったら、意味がないからです。

ただ、例外があり、退職時には有給休暇を買い取っても違法になりません。退職時の有給休暇の買い取りについて、就業規則に記載されていることもありますが、記載されていないケースも多いです。

記載されていない場合でも、会社が個別に判断して買い取りをすることもありますので、上司や人事に相談してみるとよいでしょう。

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