会社を辞める“タイミング”次第で受取額に数十万円の差…ボーナス・有給・失業手当をフル活用して「もらえるお金」を最大化する退職戦略【東大卒FPが解説】

会社を辞める“タイミング”次第で受取額に数十万円の差…ボーナス・有給・失業手当をフル活用して「もらえるお金」を最大化する退職戦略【東大卒FPが解説】

「失業手当」を増額させる方法

会社を退職すると、収入がなくなり生活が大変になりますので、失業手当をできるだけ多くもらいたいですよね。

実は、もらえる失業手当の金額を増やす方法があります。それは、退職前の半年間、残業を多めにして給料を増やすことです。

失業手当の金額を計算するうえでベースとなる1日当たりの金額は、退職前の半年間でもらった給与額で決まるからです。この給与額には、残業代も含まれます。つまり、残業を多めにして残業代を増やすと、ベースの金額が増えて、もらえる失業手当が増えるのです。

それでは、ここで具体例を用いて説明しましょう。仮に、40歳で15年間勤務した会社を自己都合で退職したケースを考えてみます。

退職前6ヶ月の基本給が25万円で残業なしであれば、1日分の失業手当の金額は、約5,700円になります。失業手当をもらえる期間は120日ですので、もらえる失業手当の総額は約68万円です。

一方、基本給は同じ25万円でも、毎日1時間半(1ヶ月間で30時間)残業して毎月6万円の残業代をもらった場合、1日分の失業手当の金額は、約6,300円になります。失業手当をもらえる期間は同じく120日ですので、もらえる失業手当の総額は約75万円です。

残業なしの場合と比較して、1日当り約600円、合計で約7万円、もらえる失業手当の金額が増えます。

このように退職前6ヶ月間はなるべく残業をして給料を増やしたほうが、失業手当も多くもらえるのです。

ただし、注意点ですが、残業は会社の指示で行うものですので、会社が残業を許可しないときは勝手に残業をすることはできません。会社によっては、従業員が退職の意思を表明したら、残業を禁止することもあります。経営側からすると、退職する人よりも、今後もずっと頑張ってくれる人を評価して、給料を増やしたいと思うからです。

残業を禁止されてしまう予防策としては、退職の意思を表明するまえに、なるべく多く残業をして引き継ぎ資料を作っておくことです。そして、退職2ヶ月くらい前に意思を表明して、速やかに引き継ぎを行い、その後は有給休暇を消化して退職しましょう。

なお、1ヶ月間の残業が100時間を超えるなど、過労死ラインの残業を行っていた場合は、会社都合退職に該当しますので、上記の例での所定給付日数は240日となり、もらえる失業手当の金額は2倍に増えます。

服部 貞昭

ファイナンシャル・プランナー(CFP®)

新宿・はっとりFP事務所 代表

エファタ株式会社 取締役

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