リフォームか建て替えか?後悔しない判断基準と費用・手間を徹底比較【診断シート&事例付】

リフォームか建て替えか?後悔しない判断基準と費用・手間を徹底比較【診断シート&事例付】

3.【事例】リフォームでどこまで変えられる?リフォーム内容と費用感を解説

ここまで費用や工期などのさまざまな観点から、リフォームと建て替えを比較してきました。しかし「実際リフォームでどれくらい家を変えられて、それにいくらかかるの?」と疑問に感じた方も多いはず。

そこでここからは実際の事例をもとに、どのようなリフォームができるのか、そしてどれくらいの費用がかかったのかを紹介します。
建て替えと迷ったときの費用感の目安として、参考にしてください。

3-1.【機能性向上】今の暮らしに合わせて「こうだったらいいのに」をすべて解消(900万円)

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費用 約900万円
築年数 25年
工期 約2か月
構造 木造戸建住宅(4LDK)
施工箇所 リビング、和室、キッチン、洗面、お風呂、トイレ(1階2階)、庭、玄関、バルコニー

ライフスタイルの変化に合わせて、築25年の戸建住宅をフルリフォームした事例です。
LDKに隣接する和室の洋室化や、水まわり設備の交換などを中心に行っています。
あわせて、雨漏りしていた天井の補修やベランダの防水加工、室内の湿気対策なども実施しました。

この事例のポイントは、ただ見た目をきれいにするだけでなく、長く住み続けられるように、修繕もしっかりと行っていることです。
大きな間取り変更は行わずに家の性能面を優先するなど、工事箇所を絞り、優先順位を明確にしていたため、費用は約900万円と、建て替えに比べて大きく抑えられました

出典:https://www.reform-guide.jp/topics/case/chiba-y-zenmen/

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リフォームと雨漏り改修、両方ができる会社をリフォームガイドで見つけられました

3-2.【機能性向上】老後に備えて生活の場を1階に整えるリフォーム(1,045万円)

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費用 1,045万円
築年数 40年
工期 2か月
施工面積 70㎡
施工箇所 リビング、キッチン、洗面、お風呂、トイレ、外壁、屋根

老後の暮らしに備えるために、2階建て戸建住宅の1階部分をリフォームした事例です。
築40年ということもあり外壁や屋根の劣化が進んでいたため、外壁は補修と塗装、屋根は葺き替え工事を実施し、雨漏り対策を行いました
さらに耐震補強や断熱施工を行うなど、性能面にも配慮し、快適性も高めています。

将来的にワンフロアで暮らせるように1階部分は大きく間取りを変えましたが、2階部分の工事は最小限に抑えたので、費用は1,045万円と、築40年のリフォーム費用の相場よりも抑えられました。

出典:https://www.8044.co.jp/gallery/844

3-3.【性能向上】築40年戸建ての使い勝手と断熱性能を向上(1,470万円)

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費用 1,470万円
築年数 約40年
工期 約4か月
構造 木造
施工箇所 家全体(フルリフォーム)

相続した築40年の戸建住宅を、フルリフォームした事例です。
内装材や設備の交換など劣化していた部分はすべて交換し、耐震補強や断熱施工も実施。安全性と快適性を高める工事を優先して行っています。

また、建物下にあるガレージの天井高を高くするために、建物の床を上げる大がかりな工事も行いましたが、それでも費用は1,470万円と、建て替えよりも大きく抑えられました
一般的に建物の構造にかかわる工事は高額になる傾向がありますが、この事例のように、施工方法や工事の進め方次第では、費用を抑えられる可能性があります。

出典:https://www.reform-guide.jp/topics/case/osaka-m-whole/

▼この事例の施主様の感想はこちら

家を丸ごとリフォーム。初めての経験でしたが理想的な住まいになりました

3-4.【二世帯住宅化】築30年戸建てを修繕しながら二世帯住宅に(2,672万円)

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費用 2,672万円
築年数 30年
工期 4か月半
間取り/施工面積 6LDK → 4LDK + 2LDK/210㎡(1階 145㎡ / 2階 65㎡)
施工箇所 家全体(二世帯住宅化)

延床面積210㎡(約65坪)の戸建住宅を、2世帯住宅へとフルリフォームした事例です。
和室の洋室化や動線設計の見直しなどを行い、現代のライフスタイルに合わせた部分共有型の二世帯住宅へとリフォームしました。
さらに、冬のヒートショックや結露対策のために窓の随所に「インプラス(二重窓)」を設置するなど健康面にも配慮し、親子が安心して暮らせる住まいになっています。

60坪を超える二世帯住宅を建て替えで実現しようとすると、費用は5,000万円を超えるケースがほとんどです。しかしこの事例では、既存の構造をいかしながら工事を進めたことで、費用は2,672万円と、建て替えに比べて費用を大きく抑えられました

出典:https://www.8044.co.jp/gallery/1645

4.判断を失敗しないための「落とし穴」と対策

リフォームと建て替え。
どちらを選ぶにしても、1番避けたいのは後悔ですよね。
自分たちにとって最適な選択をするためにも、リフォームと建て替えで迷ったときに起こりやすいありがちな落とし穴と、その対策を整理しておきましょう。

4-1.【リフォームの罠】追加費用や制限が発生することがある

リフォームで多いのは、次のような落とし穴です。

リフォームの落とし穴

思わぬ修繕が必要になり、追加費用が発生する

構造上の制約で、希望どおりの間取りにできない

リフォームの現場では、建物を解体して新たな補修・補強箇所が判明するケースがよくあります。その場合は追加工事が必要になるため、工事内容によっては予算オーバーしてしまうことも。
築年数が経っている家ほど追加工事が発生しやすいので、予算の5%〜10%程度は予備費として確保しておくと安心です。

また、フルリフォームでは間取り変更を希望する方が多いのですが、抜けない柱があったり、構造上の問題で壁を撤去できなかったり、制約が出ることもあります。
希望どおりの形に仕上げるためにも、「どのくらい間取りを変えたいか」を具体的にリフォーム会社に伝えたうえで、建て替え案とも比較しながら検討しましょう。

4-2.【建て替えの罠】建て替えができない条件がある

「家を建て替えれば、今ある課題はすべて解決できる」と思われがちですが、実はそうとも限りません。次のような問題が出てくるケースもあります。

建て替えの落とし穴

再建築不可物件で、建て替え自体ができない

セットバック(敷地を後退させること)によって建物が小さくなる

建ぺい率と容積率の制限によって、延床面積が小さくなる

家を建て替える場合は、現行の建築基準法に適合した建物にする必要があります。
現在の建物が現行の法規制を満たしていない場合には、上記のような制限が出るかもしれません。とくに建築基準法が施工される1950年(昭和25年)以前に建てられた住宅は、その可能性が高くなります。

しかし、法律関係は個人での判断が難しいため、建て替えにも対応できる会社に相談するのが確実です。まずは現地調査を依頼してみてください。

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4-3.【資産価値の現実】将来の価値は「土地+建物」で考える

リフォームか建て替えかで悩んだときには、目先の費用に意識が向きがちです。
しかし本当に大切なのは、住宅の「将来的な資産価値」。工事後に家をどうするのかによって、最適解が変わってきます。

リフォーム 建て替え
メリット

工事費用を抑えやすい

資産価値が高い(高値で売却しやすい)

維持費を抑えやすい

デメリット
  • 資産価値が下がりやすい
    (数年後には建物の価値がゼロになる可能性も)
  • 建て替えよりメンテナンス頻度が高く、
    維持費が高くなりやすい
  • 工事費用が高くなりやすい

    建物の価値は、築年数によって下がっていくものです。
    築年数が経っている家はたとえリフォームしたとしても、数年後には建物の価値はほとんどなくなってしまいます
    そのため、土地と建物を売却するときの査定額は、土地の価値のみで決まることを把握しておかなくてはなりません。

    一方、売却の予定がなく長期にわたって住み続けるのであれば、初期費用を抑えられるリフォームのほうが、コストパフォーマンスが高くなるケースもあります。
    「いつまで住むか」「将来売る可能性があるか」といった長期的なライフプランも踏まえたうえで、リフォームと建て替えのどちらが適しているかを考えてみてください

    4-4.【期間と手間の罠】「いつまでに住みたいか」も重要な判断材料

    2章「【リフォームvs建て替え】費用と手間を徹底比較」でも説明したように、リフォームの工期は1か月〜4.5か月が目安なのに対し、建て替えは既存建物の解体工事や基礎の新設が必要になるため、4か月〜8か月と、かなり長くなります。

    さらに前後の手続きを考慮に入れると、1年前後の時間がかかることも珍しくありません。

    手続きの違い

    さらに打ち合わせや設計に時間がかかったり、職人不足などで着工開始が後ろ倒しになったりすると、当初の引き渡し日が延びることも。
    スケジュールをギリギリで組んでしまうと、入学や転校、同居開始のタイミングなどに間に合わなくなるかもしれません。

    また、手続きや引っ越しの手間に関しても、工事規模が大きいほど負担も増えやすくなります。期間だけではなく生活準備まで含めて、リフォームと建て替えのどちらが現実的かを判断しましょう

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