3ヶ月の猛勉強で医学部合格。“元不良”の医師が格闘家との二足の草鞋を続けるワケ「3日連続当直、仮眠2時間でも練習は休まない」

3ヶ月の猛勉強で医学部合格。“元不良”の医師が格闘家との二足の草鞋を続けるワケ「3日連続当直、仮眠2時間でも練習は休まない」

◆3日連続当直、仮眠2時間でジムに行くことも

岡田将人
専門医になったうえで王者も目指す
――プロの格闘家と救急医の両立は、物理的に非常にハードだなと感じるのですが。

岡田将人:そうですね、結構たいへんなときもあります。たとえば3日連続で医師として当直をして、帰ってから仮眠1~2時間でロードワークに行ってジムでトレーニングをして……みたいなときもあるので、自分で「結構きついな」と感じる日も多くなってきました。

――なぜ、そこまでするのでしょうか。

岡田将人:簡単に言うと、妥協をしたくないんですよね。医師として勤務をしたまま、格闘技でもチャンピオンになりたいんです。もちろん、医師としても救急科の専門医をとりたいと思っています。また将来は、タイの貧困地域で大切なものを教わった身として、そうした地域での医療を発展させられるような存在になりたいという希望があります。

――プロ格闘家と医師という2つの夢を叶えられた要因は何だったと思いますか。

岡田将人:人や出会いに恵まれたことが大きかったと思います。ヤンチャをしていた時期も、たぶん人懐っこさなどの私の根幹は変わっていなくて、それを見出して可愛がってくれる人たちに出会えたことが大きかったと思います。夜職のボーイ時代のママさん、お客さんも今でも親切にしてくれますし、医学部を目指すことを打ち明けた仲間たちも、驚きつつ「やる気になったなら頑張れ」と背中を押してくれました。私ひとりでは成し遂げられなかったと思うので、周囲に対する感謝が大きいですね。

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 あまりに月並みだが、岡田さんを形容する言葉として”好青年”以外が思い浮かばない。ヤンチャでいかつめだった過去の写真をみても、目の前にいる人物と結びつけるのに時間がかかる。だがきっと、外見が尖っていた時代も、岡田さんの本質は変わっていないのだろう。

 20代後半から、周囲への愛情に満ちたその生き方がようやく実った。果てしなく高い目標も志も、彼が口にすれば叶う気がする。そんな高揚感と期待感を抱かせる。

<取材・文/黒島暁生>

【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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