
昨今、富裕層の多くが、リスク分散を求めて資産の一部を「暗号資産」として保有し始めています。今回は、資産数億円以上の富裕層を対象に資産運用コンサルティングを行う、世古口俊介氏の著書『富裕層が実践する資産運用のすべて』(総合法令出版)より一部を抜粋・編集。暗号資産が富裕層に注目される理由について解説していきます。
富裕層が暗号資産を保有する理由
富裕層の資産運用でも、暗号資産(仮想通貨)に投資することはかなり増えてきました。私の肌感ですが、全体の半分くらいの富裕層が資産の一部を暗号資産として保有しているように感じます。
富裕層が、暗号資産を保有する最大の理由は「究極のリスク分散」です。何のリスクに対する分散かというと「先進諸国が発行する法定通貨の崩壊」です。
一般的に富裕層の資産は円や米ドル、ユーロなど先進諸国の信用が裏付けになっているいわゆる「法定通貨」建ての資産が中心になっています。つまり、日本やアメリカなど先進諸国の経済が崩壊したり、財政が破綻したりすると富裕層は甚大な損失を被ることが予想されます。
そのような絶望的な状況のときに、注目され価格上昇が予想されるのが暗号資産です。暗号資産は金と同じように独自の価値を持っていると考えられているからです。暗号資産は現在の世界を席巻している国の信用で発行されている「法定通貨に対するアンチテーゼ」なのです。
誰しもアメリカや日本が破綻するとは本気で思っていませんが、可能性はゼロではないと考えています。多額の資産を保有する富裕層なら万が一に備えて、暗号資産も保有するのは自然な投資行動でしょう。
富裕層が投資するのは、どの暗号資産?
では、具体的にどの暗号資産に投資すればいいのでしょうか。暗号資産もかなりの種類が存在していますので、いざ投資するとなると迷う人も多いでしょう。
暗号資産の時価総額構成は以下の通りです。
・ビットコイン:301兆円(61.4%)
・イーサリアム:46兆円(9.3%)
・リップル:21兆円(4.2%)
・BNB:13兆円(2.6%)
・ソラナ:13兆円(2.6%)
・その他:96兆円(19.9%)
※本資料は2025年5圧15日時点の各暗号資産の時価総額をもとに計算しています。(MINKABUのデータをもとに著者作成)
暗号資産も株式と同じように「時価総額に比例して投資する」のがわかりやすくていいと思います。もっとも時価総額が大きい暗号資産は「ビットコイン」です。暗号資産の時価総額全体に占める割合は61%ですので、株式の世界だとアメリカ株式のような存在です。
またTOP5の暗号資産までで、時価総額全体の8割を占め、その他の暗号資産の割合は2割となっています。この時価総額の構成を考慮すると、暗号資産に投資する場合はビットコインを中心に時価総額TOP5までに投資すれば暗号資産全体の値動きにほぼほぼついていくことができると考えられます。
私の周りだとビットコイン7割、残りのTOP5暗号資産に3割投資するという富裕層が多いと感じます。
