圧迫骨折をして1年で2.5cmも背が縮みました
それから2か月間は、痛みに泣きましたね。痛みは神経を摩耗させ、気持ちがどんどん萎えていく。鎮痛剤を入れている間だけ正気でいられました。
私はこれまで医療や介護の現場をいっぱい取材して、がんの末期で明日明後日の命という人が「先生、死ぬのは構わんけど、この歯の痛みをなんとかしてくれんかね」とお願いするという話も聞いてきました。もう死ぬことがわかっていても、歯の痛みは耐え難い。その気持ちがよくわかりました。
痛みに苦しんでいたとき、私はたくさんの人や物に助けられました。中でも本当に役に立ったのが、腰痛持ちの知人から通販で届いたクッション「ピント」。座るとラクであまりにいいので自分用にもう一つ買って、やはり転んで圧迫骨折した人にも贈りました。
後になって思ったのは、あのとき頭を打っていたらどうなっていたか……。転倒して頭を打ち、放っておいたら脳内出血を起こし、麻痺の症状が出かけたという友人もいましたから。
まわりに転倒事故の話をすると、カーペットのわずかな段差につまずいて転んだ、何もないところで転倒した、座っているだけで圧迫骨折になった……と、転倒体験、骨折体験が次々に出てきて驚きました。
もう一つ、驚いたのは身長が縮んだこと! 加齢によってみんな順調に背が縮んでいくものですが、私は圧迫骨折をして1年で2.5cmも縮みました。医者は「よくあることです」と。転倒も圧迫骨折も、いずれは誰もがたどる道なのです。
「おっぱいに未練なし」乳がんで迷わず切除を選択
おかげさまで、他にも体のいろいろなパーツが故障してきています。変形性股関節症の痛みを抱え、白内障と黄斑前膜で目の手術をし、3年半前には乳がんの手術も受けました。定期健診のマンモグラフィでグレーと言われ、精密検査をしたら即、黒。
ステージ1で医師から「温存できます」と言われたけど、転移の可能性もあると聞き、「おっぱいに未練はありません。できれば両胸とってください」とお願いして、結局、片胸だけ切除しました。
私の母親が乳がんで亡くなっていることもあり、切除するのにまったく抵抗はなく、再建もしませんでした。だから、この胸はフェイクです。今は乳がんサバイバー用にいろいろな補整下着があるんですよ。
こうして転倒や病気を繰り返すうちに、やがて介護が必要になる日がやってくる。だから私はすでに根回ししているんです。

