いざというとき対応してくれる3点セットも揃えました
ここ(編集部注・東京郊外のマンション)に引っ越してきてから、おうちで一人で最期までを実現するために、いざというとき対応してくれる訪問介護、訪問看護、訪問医の3点セットをそろえました。まだ利用はしていませんが、ぼちぼち備えておこうと、一度、風邪をひいたとき訪問医の先生を受診して「カルテを作っておいてください」とお願いしました。
もう一つ、ここは近場に素晴らしい認知症専門医がいるんです。そこで脳の現状を記録しておこうと4年前にMRIの画像を撮ってもらいました。
先日再検査してもらったら、私のMRI画像に4年前にはなかった白い斑点があり、「これは何ですか?」と聞いたら、「毛細血管が脳内出血を起こした痕です」と。そのうちバーッといっぱい出てくるそうです。
そんなわけで、ここなら医療と介護の資源があるし、駅近のマンションで友達も簡単に来られるので、「在宅おひとりさまで最期まで機嫌よく」を叶えられると思います。あの転倒事故は、今後の予行演習だったような気がしますね。
ただ、いよいよ体が動かなくなったら、山の家(編集部注・八ヶ岳の家。上野さんは東京と八ヶ岳の二拠点生活を送っている)で美しい自然に囲まれて過ごすのもいいかもしれない。どちらにしても、おうちで一人で最期まで過ごしたいなと思っています。
上野さんのこれまでの日々をつづったエッセー集

上野さんのエッセー集『マイナーノートで』。子ども時代の素顔から後期高齢者の現実まで。自らの「夕景」を凛とした言葉で奏でます。(NHK出版刊/1980円税込み)
取材・文=五十嵐香奈(ハルメク編集部) 撮影=中西裕人
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年7月号を再編集しています。

