色めき立つのが食料品を扱うスーパーやディスカウントストア。集客力が高まると見られているためです。
イオンや「ドン・キホーテ」のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)、「西友」を傘下に収めたトライアルホールディングスの足元の状況を見ていきます。

◆トップバリュは消去法で選ばれている?
消費者の節約志向高まっており、イオンのプライベートブランド(PB)は好調そのもの。特に価格訴求力の強い「トップバリュベストプライス」は、2025年3-11月の売上高が前年同期間比で13.5%の増加でした。「トップバリュ」が同8.6%、「トップバリュ グリーンアイ」も9.5%それぞれ増加しています。
アンケートツールを扱うアイブリッジはPBに関する消費者調査を行っています(「PB商品の購入動向調査2025年版」)。それによると、直近1年間で購入経験のあるPB商品で、「トップバリュ」は45.4%でトップ。2位の「セブンイレブンプレミアム」の36.6%を9ポイント近く引き離しました。国内のPBにおいては圧倒的な強さを持っています。
興味深いのは満足度調査で、「トップバリュ」が「とても好き」と答えた割合は26.2%しかありません。コストコの「カークランドシグネチャー」の64.1%、西友の「みなさまのお墨付き」の43.3%、「3つ星ローソン」の41.6%などと比べると満足度が低いのです。
この調査からは、消費者が好んで購入しているというよりも、節約するために買っているという意味合いが大きいことが読み取れます。それだけ物価高に苦しんでいるということでしょう。
◆「SM事業」が支えるイオンの台所事情
仮に消費税がゼロになれば、節約志向に財布のひもが緩むという要素が上乗せされ、イオンの一人当たりの購入量が増える、あるいは購入頻度が上がる可能性があります。イオンは総合スーパーのGMS事業は赤字ですが、スーパーマーケットのSM事業は堅調。人件費が利益を圧迫する中でも、2025年3-11月は15億円の増益でした。価格戦略が奏功しています。
総合スーパーは苦戦していますが、2025年10月から11月にかけて衣料品の販売が好調でした。衣料品購入のペースを維持しつつ、食品の売上が大きくなれば収益改善が図れるかもしれません。

