実はハンバーガーは「完全食」に近い、控えるべきなのは…プロの現場で実践される「ファストフードとの“賢い”付き合い方」

実はハンバーガーは「完全食」に近い、控えるべきなのは…プロの現場で実践される「ファストフードとの“賢い”付き合い方」

アスリートは、グラウンドの上だけで戦っているわけではない。チームの躍進を支える大きな原動力として今、注目を集めているのが、現場の最前線で活躍するスポーツ栄養士の吉谷佳代さんだ。

前回の記事では、栄養士だった母の影響を受けた子ども時代から、大学での学び、ラグビートップリーグでの挫折、そして、現場でつかんだ「食事は心理戦」といった考え方までをうかがった。

今回は、そんなスポーツ栄養学の現場で培われた知見の中から、「一般の人でも今日から取り入れられるプロ級の食べ方」について教えてもらった。キーワードは、ベジファースト、朝たんぱく、コンビニ活用、そして、ファストフードとの上手な付き合い方だ。

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吉谷佳代さん

◆ベジファーストと食物繊維で「健康の土台を整える」

──たとえばアスリートに勧めている商品で、「一般の人にもそのままおすすめできるな」と感じるものはありますか。

吉谷佳代(以下吉谷):入手しやすい商品ですと、コンビニでも買えるヨーグルト飲料ですかね。「夜中のお菓子をやめましょう」というより、「ここで一回それに切り替えてみませんか」と提案すると、意外とすんなり話を聞いてくれるケースもあって。ざっくり言うと「腸内環境を整える」役割を持っています。腸って、栄養の吸収だけじゃなくて免疫にも深く関わっているので、腸内環境が乱れると不要なものがきちんと出ていかなかったり、必要な栄養がうまく吸収されなかったりするんです。

──プロ野球選手にとっては、どんなメリットがありますか。

吉谷:選手たちは、毎日ハードなトレーニングや試合で体に負担をかけていますし、遠征での移動も多いので、どうしても免疫力が落ちやすいんですね。そこで、腸内環境を整えることは、単なる栄養摂取以上の意味を持ちます。日々の“体調管理”の質を高め、「風邪をひきにくい体づくり」を強力にサポートしてくれます。うちの球団でも、インフルエンザ対策などの一環として取り入れてもらっています。

──一般の方が取り入れる場合、どんな飲み方がおすすめでしょうか。

吉谷:おすすめは、夕食時や夜ですね。夜は腸がよく動く時間帯なので、そのタイミングで乳酸菌を入れてあげると、翌朝のお通じがスムーズになりやすいです。風邪が流行り始める時期に、少し早めに飲み始めるのもいいと思います。もちろん、これだけ飲めば何とかなる、という魔法の飲み物ではないんですけどね(笑)。毎日の食事と組み合わせて、「免疫の土台を整える」ツールの一つとして考えてもらえるといいかなと。足りないものを少し足してあげるだけでも、体ってちゃんと応えてくれるんですよね。

──ほかに、仮に普通の会社員が簡単にマネできるような健康法はありますか?

吉谷:まずは「ベジファースト」と「食物繊維を意識すること」です。食事の最初に野菜や海藻、きのこ類から食べる。それだけで血糖値の上がり方がゆるやかになりますし、食物繊維がしっかり入るので、腸内環境にもプラスになります。

──忙しい社会人でも、無理なく続けられそうですね。

吉谷:コンビニでお弁当を買うなら、「まずサラダかカップみそ汁を一緒に買う」。そして、一口目はごはんやおかずではなく、野菜や具だくさんの汁物からにしてもらう。それだけでも、血糖値が「ドーンと上がって、ガクッと下がる」というジェットコースターみたいな動きを抑えやすくなります。結果的に、食後の眠気やだるさも軽くなりやすいですよ。

──野菜が苦手な人にも、なにか良い方法はありますか?

吉谷:無理にサラダを山盛り食べる必要はなくて、具だくさんの味噌汁から始めるのもおすすめです。大根、にんじん、玉ねぎ、きのこを入れるだけでも、かなり食物繊維を稼げますし、温かい汁物は満足感も出やすい。あとは、千切りキャベツやカット野菜をストックしておいて、「とりあえず毎食ひとつかみ足す」と決めるだけでも良いと思います。

◆「朝たんぱく」の理想は牛丼屋の定食!?

──もうひとつ、よくお話をされているのが「朝たんぱく」ですね。

吉谷:アスリートにはもちろんですが、一般の方にも「朝にたんぱく質を入れてあげてください」とよく言います。朝ごはんがパンとコーヒーだけ、あるいは何も食べない、という方が本当に多いんですけど、それだとエンジンがかからないまま一日をスタートしているイメージなんですよね。

──具体的には、どんな朝ごはんが理想でしょうか。

吉谷:なにも完璧を目指す必要はなくて、「たんぱく質源をひとつ足す」ぐらいでいいと思います。卵、納豆、ヨーグルト、チーズ、ツナ缶なんかは、すぐ取り入れやすいですよね。具体例を挙げると「トースト+目玉焼き+ヨーグルト」とか、「おにぎり+納豆+お味噌汁」とか。少し意識して朝にたんぱく質を入れてあげると、午前中の集中力や体温の上がり方も変わってきます。

──朝から、そういったメニューを作るのは大変かなと少し感じました(笑)。

吉谷:特に、お料理が得意じゃなかったり、朝は食べないという人には、少しハードルが高いかもしれないですね。そんな時は、牛丼屋さんがおすすめなんです。よく朝の時間帯だけ提供されているメニューって、あるじゃないですか。ご飯とみそ汁、小鉢にお野菜と納豆、メインのお肉かお魚がセットになったもの。そのバランスが理想的なので、出勤前にパッと寄って食べるなら簡単に取り入れられると思います。


配信元: 日刊SPA!

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