準備に半年、プロの演出
東京をパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンと並ぶファッションの拠点へ。そんな狙いのもと、東京都が若手デザイナーの支援に取り組んでいる。日本を代表するデザイナーらを審査員に迎え、都内在住・在学の学生などを対象とした2つのファッションコンクール「Next Fashion Designer of Tokyo」「Sustainable Fashion Design Award」を2022年度から毎年主催している。
今回のショーは、都の取り組みの一環として行われたもの。パリのランウェイに挑むため、2023年度の両賞受賞者が2025年に本格始動。約半年間の準備期間を経て本番に臨んだ。演出やショーのディレクションには、パリ・ファッションウィーク公式スケジュールに11年・24シーズン連続で参加している「ANREALAGE(アンリアレイジ)」のデザイナー、森永邦彦さんが参画。あらゆる分野のプロフェッショナルが携わったショーには、プレスやバイヤー、セレブリティなど約350人が詰めかけ、熱気に包まれた。

個性際立つルックが続々と
ショーはランウェイ形式で行われ、各組4~6着ずつ、全75ルックが披露された。
赤間隆太郎さんが手がける「THE COVER」が見せたのは、「覆う」をテーマにした、立体的な構造美を持つ防護服。「多くのブランドは“どう見せるか”を考えるが、自分は“どう隠すか”を意識している」と、その独自性を語った。

「洋装に取り入れることで、着物を身近に感じてほしい」と話すのは、「結 帯コルセット」のデザイナー、猿田奈央さん。ブランド名の通り、日本の帯と西洋のコルセットを融合させたアイテムを展開する。ふくらみのあるスカートと軽やかな「帯コルセット」の組み合わせ、振り袖の素材を裏地に用いたミリタリージャケットなど、意外性のあるルックを展開した。

「AYAMI」は、着物を織り込んだ生地を用いたモダンなルックを一貫性のある形で表現した。デザイナーの西吉絢海さんは、「これまで個別にルックを発表する経験はあったが、“ブランド”として見せるのは初めて」とショーならではの演出の難しさを明かした。

