小松菜10円、大根99円…物価高なのに“異様に安い青果店”が成立する意外なワケ。B級品を買い叩くことはしない

小松菜10円、大根99円…物価高なのに“異様に安い青果店”が成立する意外なワケ。B級品を買い叩くことはしない

物価高で「野菜まで贅沢」になりつつあるはずなのに、東京の下町では真逆の現象が起きている。大根99円、ニンジン2本100円、キャベツもスーパーの半値。しかも激安の主役は、チェーンでも老舗でもなく、DIY感満載の“外国人経営の青果店”だ。なぜここだけ値下げ競争が成立するのか。墨田区向島の「やすマート」を起点に、仕入れの現場・淀橋市場まで追った。

◆急増する「安すぎる青果店」

物価高なのに[異様に安い店]を直撃![激安]の裏側
安すぎると噂の青果店「やすマート」
止まらない物価高騰の波は、青果市場にも押し寄せている。円安による物流コストの増加や天候不順が常態化し、ジャガイモやニンジンは、平年の1.5倍ほどの価格で推移している。一汁一“菜”、日本食の根幹に関わる死活問題が起こるなか、破格の値段で野菜を売りさばく「激安青果店」が下町を中心に急増しているという。

その正体を探るべく、記者は現地へ向かった。東京スカイツリーを間近に仰ぐ、墨田区向島。下町情緒あふれるこの街の国道沿いに、噂の「やすマート」はある。

住所を頼りにたどり着いた古びたビルの1階。そこに見えたのはなぜか理髪店の看板。破れたビニールのひさしを尻目に戸惑いながら中を覗くと、店内にはところ狭しと野菜が積まれていた。

◆地域相場の半額!DIY感満載の店内

「昨日の“泥ネギ”おいしかった?」と先客の初老女性に話しかけるのは、ネパール人店主、サンジェイ氏(31歳)。客が途切れたタイミングで聞けば、昨秋オープンしたばかりだという。10年前、学生として来日し、コンビニや工場勤めを経てこの店を始めた。

店内に陳列棚はなく、野菜は段ボール箱やカゴに入ったまま。値札は段ボールの切れ端に手書きされており、時折、誤字があるのもご愛嬌だ。そしてなにより目を引くのは価格の安さ。この日は大根99円、ニンジン2本で100円。キャベツは163円と、駅前のスーパーの半値ほどだった。

記者が驚いていると「こないだ店の前の棚をぜんぶ小松菜にして10円で売ってたヨ、300パックすぐ売れちゃった!」とサンジェイ氏は子供のようにニコニコ笑う。この地域では当たり前なのか、取材中、野菜でいっぱいのカゴを抱えた日本人の買い物客が何度も通り過ぎていった。


配信元: 日刊SPA!

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