見守りカメラは“万能”ではない
「見守りカメラをつければ安心」という考え方には、実は落とし穴があります。“見守り”がきちんと機能するためには、次の条件が揃っている必要があるのです。
・本人の納得感
・整った生活環境(通信環境・住まい)
・費用を継続して支払える財力
・異変に気づいたあとの行動プラン
どれか1つでも欠けていれば、見守りは形だけになってしまいます。特に地方では、「Wi-Fiがない」「高齢の親がスマホを使わない」「新しいことを嫌がる」という壁に、ほぼ必ずといっていいほど直面します。
見守りで重要なのは「技術」より「関係性」
介護が必要になるタイミングは、ある日突然訪れるものではありません。日々の小さな変化の積み重ねが、やがて大きなリスクになります。だからこそ、「まだ大丈夫か」「嫌がるからやめておこう」と先送りすることは最適解とはいえません。したがって、
・どう見守るか
・どこまで家族が手を出すか
・どこから外部の支援を頼るか
といったポイントを、元気なうちに話し合っておくことが重要です。
見守りカメラは、あくまで手段のひとつ。本当に必要なのは、カメラを設置する前に、親の気持ちや生活の実情をきちんと理解すること。カメラを付けるかどうかは対話の延長にあるのだと、母の反応を目の当たりにして、ひろ子さんは改めて気づきました。
森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
