多種多様な冬の葉菜類

冬の間も菜園に行けば、新鮮なケールやタスカンケールをはじめ、さまざまな葉菜類を収穫できます。たくさん収穫できるので、仲のよいご近所さんや友人におすそ分けできるほど。みんな新鮮で美味しいオーガニックな「緑の葉っぱ」を喜んでくれています。
冬野菜の定番は、アブラナ科の植物。アブラナ科に属する植物にはさまざまな種類があり、多くは温暖な土地の寒冷な季節によく生育します。アブラナ科の葉菜類を中心に、冬の家庭菜園で育てたい野菜をいくつかご紹介しましょう。
水菜

水菜はアブラナ科の野菜の1つ。冬によく育ち、ルッコラのようなピリッとした風味と、エンダイブ(キクヂシャ)のようなほのかな苦味がありますが、これらのサラダ菜よりもマイルドで甘い風味です。日本ではミズナは鍋物に入れるのが一般的で、生で食べることは少ないかもしれませんが、私は適宜収穫しながら、新鮮でフレッシュな葉をサラダにしています。ドイツでも「ミズナ」という名で種子が販売されています。
水菜は古くから京都付近で栽培されていた伝統的な京野菜で、京菜とも呼ばれます。シャキシャキとした食感で、美しい葉はサラダに最適。葉も茎も苦味や癖がなく、どんなサラダのアクセントにも活躍します。葉が美しいので、ほかのサラダ菜と併せてよく使っています。

エンダイブ

キクニガナ属の葉菜。チコリの仲間で、エンダイブやエスカロールなどのタイプがあり、苦みのある葉を持つビターリーフの1種として広く栽培されています。ドイツでは非常に人気があり、冬や寒い時期にも栽培されています。生育が旺盛で、美しい淡緑色のカールした葉が特徴です。
開花期には近縁のチコリとよく似た薄い青紫色の花を咲かせます。

ラディッキオ

ラディッキオも苦味のある赤い葉を持つ代表的なサラダ野菜です。赤キャベツと間違われることが多いですが、チコリの一種です。鮮やかな深紅または栗色の葉に白い葉脈が走り、シャキシャキとした食感と強い苦味、あるいはスパイシーな風味が特徴です。初霜が降りてからのほうが、風味が増して美味しくなります。
私は生のままサラダにするのがお気に入りですが、グリルで焼いたり、オリーブオイルでソテーしたりしても美味しいですよ。
ちぢみ雪菜

日本で古くから栽培されてきた冬野菜の1つ。冬の味として、仙台を中心に東北地方で愛されてきました。厚い濃緑色の葉は、ぎゅっと縮れたようになるのが特徴で、霜にあたることで葉が縮み、甘みが増します。みずみずしく生き生きとした葉はとても美味しそうです。
タアサイ

ロゼット状に低く茂る葉は小さく光沢があり、スプーンのような形で、みずみずしくパリッとした食感です。マイルドで爽やかな風味で、見た目もグッド。パーティー料理にするなら、タアサイの葉をミニボウルのように使い、フムスなどをのせてみてはいかがでしょう。茎はそのままにしておくと、フィンガーフードとして簡単につまむことができます。
小松菜

すくすくと成長する小松菜を見守るのは、冬の菜園の大きな喜びの1つ。収穫の際、私は大きく育った外側の葉から順次収穫し、真ん中の葉はそのままにしておく「かきとり収穫」で長く楽しんでいます。我が家のパーマカルチャーガーデンでは、弱々しく成長の遅い植物の風よけとしても大活躍。寒い季節には、その鮮やかな緑も目に嬉しいですね。
野沢菜

長野県を中心に栽培されてきたアブラナ科の野菜で、特に漬物が有名。冬の食卓に塩気と酸味のある味わいがよく似合います。
カブ

カブはみずみずしい白い根が人気のおなじみの根菜。食材としてはもちろん、葉や花もなかなか美しいです。
ビーツ

ビーツは生やロースト、ボイルなどで食べられます。私は蒸したビーツを温かいうちにスライスし、ビネガードレッシングでいただくのがお気に入り。濃い赤色のサラダは、この季節にぴったりです。

寒い季節は、凍結から身を守るために糖分を多く生成するため、野菜たちはより甘く風味豊かになります。
野菜をガーデン素材としても使おう

野菜は葉の色や形だけでなく、意外と愛らしい花も楽しめます。例えばアブラナ科の葉菜類は漬物用としてもよく利用され、春、時には冬に、多くはきれいな明るい黄色の花を咲かせます。ほかの有名な種類は、わさび菜、からし菜、菜の花など。菜の花はすでに花の魅力もよく知られていますが、つぼみは醤油と鰹節、またはゴマドレッシングで食べるととても美味しいですし、また昆虫たちにも早春の貴重な花粉源として大人気です。花の時期は、いつ種まきをするかによって異なります。こうした野菜の花を、ガーデン素材として楽しんでみるのもおすすめです。野菜として収穫しながら、開花を待つのもいいですね。
カラフルなハボタンと冬の葉菜類を組み合わせ、プランターやコンテナに植えると、ガーデンとしても魅力的な景色になります。野菜が開花し始めれば、プランター全体が鮮やかな黄色の花畑に。チコリの仲間のように青い花を咲かせるものや、白い花を咲かせる野菜を入れれば、冬の庭により美しい彩りを添えてくれます。
