母の他界後、相続登記、遺品整理、リフォーム――。心の整理と事務作業が同時に進む中で、実家を「売る・貸す・残す」のどれにするか、迷い続けました。50代女性が悩んだ末に選んだ「賃貸」という選択と、その後の気持ちの変化を振り返ります。
相続後に始まった、心と事務の同時進行
施設入居から4年後、母は他界しました。
毎月の換気と通水、庭の手入れを続けてきた家が、相続によって私のものになりました。
相続後、最初に取り組んだのは相続登記です。意外に思われるかもしれませんが、 相続登記は自分で行うことができます。住居地を管轄する法務局に問い合わせると、必要書類を丁寧に教えてもらえました。戸籍謄本の取り寄せも、すべて郵便で対応可能。
「プロに頼まなければできない」と思っていましたが、登記の手続きに資格はいりません。
登記が完了したときは、ちょっぴり達成感がありました。
一番大変だった、遺品整理というもう一つの山
一番大変だったのは、遺品整理でした。
着物、食器、バッグは、買取業者3社に依頼。業者ごとに得意分野が違うため、複数社に頼むことをおすすめします。
開封済みのお酒や香水、度が合わなくなった眼鏡も買取対象でした。雛人形はすべて並べて写真を撮り、供養には出さず、お別れ。アルバムはスマホで撮影してから処分しました。
冷蔵庫はメルカリで、テレビと洗濯機はジモティーで引き取ってもらいました。
500冊以上の本は捨てられず、自宅に持ち帰り、時間をかけて手放しました。
家の中が空になるにつれ、床や壁紙の傷みが目につきます。家をきれいに掃除することが、当時の私にとって、悲しみから抜け出す一番の方法であり、家族を守ってくれた家への供養になると思いました。



