「完成した瞬間に死んでもいい」古舘伊知郎(71)が語る「トーキングブルース」を続ける“真の理由”

「完成した瞬間に死んでもいい」古舘伊知郎(71)が語る「トーキングブルース」を続ける“真の理由”

◆「トーキングブルース」を始めた理由

トーキングブルース
——最後に改めて。「トーキングブルース」は、中断期間がありつつ37年前から続けてこられたライフワークです。現在は、YouTubeチャンネルでも発信をされていますが、トークライブを続ける理由を教えてください。

古舘:
始めた当初の、今は会長ですけど事務所の社長が、「トーキングブルース」というネーミングを含め、企画を持ってきてくれました。「こういうのをやるべきだ」と。

当時、たしかとんねるずの(石橋)貴明が「いい時だけのフジテレビ」って言ってたんです。「楽しくなければテレビじゃない」とか、「面白くなければテレビじゃない」と言っている時代に、「いい時だけのフジテレビ」と、すでに言っていたんです。

そしてNHKも含めて、テレビなどのメディアって変わっていなくて、まさに「いい時だけのテレビ」なんですよね。だから、局に所属していた時は別として、フリーになったからには、その「いい時だけのテレビ」に翻弄されていてもしょうがない。やっぱり自分に軸がないと、柱がないとダメだと。そしてそれは「トーキングブルース」、「トークするブルース」であると。

自分が売れているとか売れてないとか、流行り廃りを超えて、トークライブをやる。マイク1本さえあれば、そこで「面白くて、やがて悲しき人間存在の営み」といったことが話せるんじゃないかと。そうやって始まったんです。

◆いつまで経っても完成系にはならない

——その軸は、いまも変わっていないということですね。

古舘:
はい。でも、まだ完成系ではないんです。ありがたいことに。もう38年も前からやっているのに、毎回「トークするブルースたり得ているか」と内省します。そうすると、まだまだ目の前のお客さんのウケを取ることに奔走したりしていて、「いや、そうじゃないでしょう、お笑いライブじゃないんだから」となる。でも重くなりすぎてもよくない。だからいつまで経っても、全然完成形なんかにならない。

まあ、なった瞬間に死んじゃうんだろうけど、たどり着けるなら、その瞬間に死んでもいいと思いながらやっているんです。

<取材・文・撮影/望月ふみ>

【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi
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