子どもたちに「投資とギャンブルの違い」を知ってほしい!元外銀トレーダーママが競馬・宝くじの還元率とグラフで徹底比較

子どもたちに「投資とギャンブルの違い」を知ってほしい!元外銀トレーダーママが競馬・宝くじの還元率とグラフで徹底比較

「投資」が資産運用の方法として社会に浸透した現代でも、“投資=ギャンブル”と捉えている人は一定数存在します。しかし、実態としては競馬や宝くじとは異なり、投資は「全員が得をする可能性」を秘めています。本記事では、元外資系投資銀行トレーダーの池澤摩耶氏の著書『子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育』(光文社)から、投資でみんなが得する仕組みについて解説します。

「小さなパイを大きくして分け合う」のが投資!

投資を、競馬や宝くじと同じようなものとイメージする人は多くいます。しかし、実は投資は、それらとはまったく別の仕組みでできているゲーム。

じゃんけん=ゼロサムゲーム(誰かが得すれば、誰かが損をする)

競馬や宝くじ=マイナスサムゲーム(全体が損をする)

投資=プラスサムゲーム(全体が成長して、みんなが得をする)

「サム(Sum)」は“合計”という意味

ゼロサムゲームは、全体の合計がゼロになる仕組みです。たとえば、

「じゃんけんで勝った人が100円もらえて、負けた人が100円払う」

→勝ち:+100円/負け:−100円=合計0円

これがゼロサム。

マイナスサムゲームは、全体の合計がマイナスになる仕組みのこと。宝くじや競馬、パチンコなどはこれにあたります。

一方、プラスサムゲームは全員が得する可能性があるゲームのこと。たとえば、「みんなでお金を出し合って畑をつくり、野菜を育てる」

→野菜がたくさん採れれば、みんなで収穫を分け合えます。出資者Aさんが+100円、出資者Bさんも+100円=合計+200円

宝くじ、競馬、投資。未来につながる唯一のチケットは?

出典:宝くじはみずほ銀行調べ、競馬はJRA調べ、S&P500は過去20年の平均利回り7%で運用 【図表】宝くじ・競馬・投資の還元率比較 出典:宝くじはみずほ銀行調べ、競馬はJRA調べ、S&P500は過去20年の平均利回り7%で運用

宝くじの当せん金にまわるのは、売上の約46%だけ。残りは運営費や自治体の収益になるため、買った時点で半分近くが引かれていることに。

JRA(日本中央競馬会)の競馬では、約25%が手数料などで引かれ、残りの約75%が払戻金として配分される仕組み。つまり、4分の1は最初から戻ってこない計算です。

S&P500は、過去の平均で年に約7%ずつ成長しています(インフレを考慮しない数字)。この成長率で10年間運用すると、元本の約1.97倍(約197%)になる計算に(1万円が約1万9700円)。これは複利運用による結果です。投資だけが、全体として“プラス”になる可能性があるんです。

競馬や宝くじのようなマイナスサムゲームは、仕組みとしてはっきりと“マイナス”。じゃんけんのゼロサムゲームも「負けたら損をする」という前提があるから、どうしても足の引っ張り合いになりがちです。

一方、プラスサムゲームには「みんなで成長しよう」「応援すれば、自分にもリターンが返ってくる」という考え方があるため、全員で協力し合うようなポジティブな空気が生まれやすいのが特徴です。

投資は、企業が成長し、社会全体が豊かになっていくことで、株を出す企業もそれを応援する投資家も、一緒に利益を得ていく“プラスサムゲーム”。

つまりそれは、限られたひとつのパイを取り合うのではなく、みんなでパイそのものをどんどん大きくふくらませていく世界。その成長の中に、希望や未来を一緒に育てる楽しさがある。筆者はそう思っています。

だから筆者は、子どもたちにこう伝えたい。「この会社、応援したい!」「このサービス、未来につながってる気がする」誰かを蹴落とすのではなく、誰かをまっすぐな気持ちで支える形で経済には参加できるんだよ、ということを。

お金はただの手段じゃない。未来に希望を託すことができるチケットでもある。そして、お金を通して未来とつながれるということを、これからの子どもたちにこそ、知ってほしいのです。

あなたの子どもが初めて買う「1株」は、どんな未来とつながるでしょうか。

池澤 摩耶

元外銀トレーダー

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